「リペアの日」by id:tough


一年暮らしていると、イエの中に色々、直してやりたい物が出てくると思うのです。ちょっと手を加えてやればまた元のように使っていける物が、きっとあると思います。そういう物たちに愛情と手間をかけてやる日。それがリペアの日です。


イエはてなではよく「MOTTAINAI」という言葉が話題になります。横文字で書くモッタイナイは、ケニア出身の環境保護活動家で、環境分野で初のノーベル平和賞受賞者ともなったワンガリ・マータイさん提唱の環境保護運動です。「MOTTAINAI」を通して、生き物や自然や平和を尊び、それらを守っていく実践運動を広げていく。それをマータイさんは日本人から学んだとして、世界に広めてくれました。


私たちもあらためて、マータイさんの「MOTTAINAI」運動に学びましょう。そして日本人が昔から持っていた、物によっては何代にもわたって使い継いでいった、そういうライフスタイルを再び取り戻したいと思いませんか。


今まで、イエはてなには様々なリペアの話題が登場しました。最近では、傘の直し方を詳しく解説してくれた書き込みがありました。こういうリペアはDIYの世界にも通じますから、やってみると楽しいですね。靴修理や鞄修理なども、こり始めると趣味の一つになっていきそうな楽しさがあります。


DIYといえば、家や家具などの修繕も、簡単な物はぜひ自分の手で直してみたいですね。雨樋が割れる、網戸が破れる、タイルがはげるなどなど、気が付いているのにそのままになっているような所は、ぜひ「リペアの日」に直しましょう。


地味ですが、繕い物というのも暮らしを支える大切なリペアですね。今は破れた所を縫い合わせたり、ツギを当てたりといったことはほとんど行われなくなりました。たしかに今の時代、そうして直した衣服を着るのは恥ずかしいことでしょう。しかし、スポーツのウエアや趣味の作業着などなら、かえってそうして大切に手を入れて使い続けている方がかっこいいではありませんか。


また、ほつれを直すくらいなら見栄えを変えずに完全修復が可能ですし、服によってはプロに修復を依頼するという手もありますね。私も以前、スーツのかぎ裂きを直してもらったことがありますが、プロの修復わざは驚異的でした。そういう体験をしてみようという気持ちで、一度プロに依頼してみるのも益があるかもしれません。


私は近ごろ、自分用の針箱を用意しました。男もボタン付けくらいなら自分で出来ますから、いちいち家族に針や糸を借りるのも面倒なので、自分専用の道具を持っておこうと思ったわけです。最初は針と糸と小さなハサミだけしか入っていない簡単な針箱でしたが、少しずつ道具を増やしていくのが楽しみになり、今ではかなり中身が充実してきています。う〜ん、針仕事も趣味になる世界ですね。


私はこの「リペアの日」に、4月1日をあてることを提案したいと思います。理由は、前述のワンガリ・マータイさんの誕生日に当たる日だからです。マータイさんのことについては、こちらなどをご覧ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3
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なお、旧暦4月1日は綿抜きの朔日とも呼ばれたそうです。この日、冬の綿入れの綿を抜いて袷(あわせ)にしたのですね。単なる衣替えではなく、昔は本当にそうやって季節ごとに縫い直しもしていたようです。そうした伝統の暮らし方も意識しつつ、新年度を「MOTTAINAI」の気持ちでスタートすることも含めて、「4月1日リペアの日」が実現したらいいなぁと思っています。


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