★(一ツ星)

「家事スペースの防災対策」by id:TinkerBell


まず洗濯スペース。
毎日の洗濯のついでに、非常用水の汲み置きを日課にしています。
洗濯機が置いてあるのは北側の日当たりが良くない場所なので、汲み置き水の備蓄場所にちょうどいいんです。
容器に採用しているのは、以前のイエはてなの書き込みを参考に、4リットルのペットボトル。


焼酎の入っていた大きなボトルです。
わが家では焼酎を飲む人がいませんが、親戚のイエから頂いてきました。
専用の水タンクも売っているようですが、大きすぎると女の手では持ち上げることもできませんから、1本4リットルくらいがちょうどいい大きさなんです。
分散して置いておけば、狭い洗濯場のスペースを圧迫することもありません。


この4リットルが、1日1人分。
飲用に2リットル、炊飯や雑用水に回してもいい水2リットルと考えています。
家族3人3日分として9本。
毎日9本も汲み替えていると大変ですから、1日3本ずつ新しい水に汲み替えるようにしています。
水道水には塩素が含まれていますから、口元一杯まで水を満たして密栓し、冷暗所に保存しておくなら、真夏でも数日は飲用に耐えると聞いています。


なお、汲み替えた古い水は、もったいないのでバスタブにGO。
これも以前のイエはてなの書き込みを参考にしています。
非常用にはミネラルウォーターも買い置きしてありますが、生活のためには雑用水も必要ですから、やはり水道水の汲み置きは大切です。


キッチンでは、非常用食料の備蓄。
非常持ち出し袋とは別に、イエで籠城になった時の備えです。
フリーザーには一食分ずつ小分けにした炊いたご飯。
早く常温解凍できるよう、ジッパー付きパックに平たくして入れてあります。
燃料が確保できない時は加熱しなくても食べられます。


インスタントラーメンは、油揚げ麺の物を備蓄。
油揚げ麺もノンフライ麺も一度蒸熱されて澱粉がアルファ化していますから、そのままかじっても消化されますが、油揚げ麺の方が噛みやすいですね。
ただし麺に味付けされている物は避けます。
そのままかじると味が濃くて喉が渇くからです。


乾麺類も、おそば、うどん、ひやむぎ、そうめんなど色々。
これらは燃料がないと食べられませんが、ご飯を炊くよりは少ない燃料で食べられます。
さらに小麦粉を多めに備蓄。
小麦粉を水で練って焼けば、うどんなどより少ない水と燃料で食べられる物が作れます。
これらは燃料が確保できてからの維持食の扱いですね。


食品包装ラップも多めに備蓄。
これは食器にかぶせて使うことで洗う水を節約するための物。
食器も、非常時用に合成樹脂製の物を一通り揃えています。
給食や社員食堂で使うような頑丈そうな物、地震で棚から投げ出されたとしても割れにくそうな物を探してきました。
普段は使いませんが、あればちょっと安心します。


そのほか、キッチンの中は少しの揺れでも散乱しそうな物がいっぱいですので、少しでも安全性が高まるように改善を進めています。
食器棚の位置も再検討。
いくら倒れないように固定していても、揺られて飛びだしてきた食器が人間を直撃したら大変です。


それからキッチンに欠かせないのがラジオ。
いつも鳴らしながらお料理です。
これは緊急地震速報受信用。
チャイムが鳴ったら即座に非常時モード。
必要な対処をしてすみやかに調理テーブルの下にもぐります。
もちろん調理テーブルの周辺は常に整理して、危険な物が落下してこないように注意しています。


非常訓練もします。
3月11日以降、頻繁に緊急地震速報が入りましたから、その都度火を止めたり刃物を片付けたり。
その経験をいかして、今もたとえばラジオのキャスターが「○○○」と言ったらそれが緊急地震速報代わりにして、
足踏ん張る、コンロ消火、元栓締める、熱い鍋はシンクの中へ、刃物収納、テーブルの下へそれ〜!!
なんていう自主訓練(?)をやっています。
なお、調理テーブルの椅子は、シンクやコンロに面した側には置かないことが大切ですね。


スペースの関係で調理用テーブルがない、作業は全てシンク横のワークトップでというキッチンの場合は潜り込む場所がありませんから、そういうキッチンの場合はせめてヘルメットの用意。
友達のイエでは本当にキッチンにヘルメットが用意されています。
上から鍋などが落ちてくることが多いのが、広さのない日本のキッチンの宿命です。
料理する人の安全はしっかり確保しておきたいですね。


もちろん消火器も常備。
小型のスプレー式と普通の消火器の二本立てです。
消火器は炎に向かってではなく、その下の燃えている物に向けて噴射しましょう。


まだまだ改善点は多いと思いますが、そのためにも家族みんなでキッチンに立つこと。
普段料理をしない家族にも積極的にキッチンに立ってもらうことがとても大切だと思っています。
そうして多彩な視点から、役立つ提案を出してもらうのです。


家事を手伝うという意味だけでなく、イエの安全を作るという意味でも、イエの中で最も頻繁に火と刃物を使うキッチンをみんなで点検。
特に男性の皆様方の視点は大切です。
イエの安全が守れてこそ安全なマチも作れると思います。
よろしくお願いします。


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ミシュランコメント

イエの中の防災対策でも、キッチンという場所に着目した実践メッセージにを贈ります! 防火はもちろん、さまざまな災害へのそなえを、水と食を扱うキッチンで常に管理するというのは、理にかなった方法だとうなずきました。非常用の水と食品の備えもこんなに細やかに利便を考えられていたり、危険をさけるためのアクションもとても役立ちます。そしてこの実践プランの一番素晴らしいポイントは、毎日多くの時間を過ごすキッチンでいつも自然に防災への意識を持っていられるところ。キッチンを拠点に、家族みんなでコンセンサスをはかってイエの安全を守る、たのもしい防災のあり方ですね!