「玄米食で夏バテ退散」by id:TomCat


暑い季節になるとビタミンB1の消費量が増えるという話があります。体が消耗すると、この要求量が上昇するんですね。ビタミンB1が不足してくるとどうなるか。あまりにこれの欠乏が激しいと脚気になったりしますが、ちょっと足りない程度でも、糖質や脂肪酸代謝に影響が出てきてしまうんです。ただでさえ食欲が落ちる夏に、せっかく食べた物がエネルギーにならなかったら、これはもう夏バテ一直線です。


さらに乳酸も糖代謝の一環で生成される物質ですから、ビタミンB1が足りなくなるとこれが貯まって疲れやすくなり、むくみや食欲不振、気力の減退といった状態に陥りがちです。


そこでビタミンB1を豊富に含む玄米の登場です。玄米にはこのほか、ビタミンB2ナイアシン葉酸パントテン酸、さらにビタミンEといった栄養もたっぷり。特に注目はビタミンE。これは抗酸化物質として細胞を守ってくれるだけでなく、冷えからも体を守ってくれる物質なんですよね。つまり夏に起こりがちな冷房によるダメージを遠ざけてくれるということです。


さらにカリウムマグネシウム、リン、鉄、マンガンといったミネラル分も白米に比べて倍以上。特にマグネシウムは白米100gあたり23mgなのに対して玄米は110mgと、圧倒的に豊富に含まれています。マグネシウムは汗によって失われやすいミネラルですから、夏は随時補給しておきたい成分ですね。

さて、この玄米、夏はどうやって食べましょう。まずお勧めなのはカレーとの組み合わせ。玄米は特にスパイシーなカレーと良く合います。これなら暑い夏も食が進むのではないでしょうか。


先のイエはてなに「冷たい粥」というアイデアがあり、
http://q.hatena.ne.jp/1309324986#a1082410
id:offkeyさん
これを玄米粥でも試してみましたが、結果は、うまいっ!!


玄米粥その物の味を確かめるため、トッピングは煎り胡麻と少量の塩だけというシンプルな物で試しましたが、5人の友人に食べてもらったところ、5人とも「おかわり!!」と元気良く茶碗を差し出してくれました。「冷たい玄米粥」、大成功です。


さらに玄米で爽やかな冷製パスタ風味の不思議料理もやってみました。材料は1人分として、
* 玄米ご飯 お茶碗1杯
* トマト 1個
* ししとう 3個
* 切り胡麻 適宜
* バルサミコ酢 大さじ1/2
* にんにく 1片
* 塩 少々
* 胡椒 少々
* エクストラバージンオイル 大さじ1
* フレッシュなバジルの葉


まず玄米ご飯は粗熱を取っておきます。ニンニクはみじん切り。エクストラバージンオイルの中に入れて、玄米ご飯の粗熱が取れるまでそのままにしておきます。


トマトは適当にサラダ風に切ります。中の種は使いませんから、もったいないので作りながら食べてしまいましょう。ししとうはヘタと種を取り除いて粗みじん。これらを玄米ご飯と合わせ、切りごまを加え、バルサミコ酢を振りかけて混ぜ、味を見ながら塩胡椒。そしてニンニク入りエクストラバージンオイルを振りかけてさらに混ぜます。これをお皿に盛って、バジルを添えて出来上がり。ニンニクは、ビタミンB1の摂取を促進する働きがあります。ん〜、バルサミコの風味がいい感じで食が進みます。これも大成功です。


他にも色々と、玄米を使ったアイデア料理が考えられると思います。玄米には栄養素の代謝を助ける成分が豊富ですから、少量でもしっかり身になってくれるのがいいところ。食欲がない時でも、楽に食べられる量で体を維持してくれます。


明治・大正・昭和を代表する医学者の一人、ミュンヘン大学でも研究に携わり、駒込ピペットの考案者としても知られる二木謙三博士は、玄米を完全食と呼びました。その言葉は今も色褪せないばかりか、近年蓄積されてきた全粒穀物の健康効果に関する科学的な研究成果が、さらにそれを裏付けています。夏バテ対策には玄米食。お米の恵みを余す所無く頂ける、最高の栄養食です。


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