「夏バテ防止と回復に森林浴」by id:CandyPot


夏バテの原因の大きなものに、自律神経の乱れがあります。人間の体は、暑くなると血管を広げたり汗を出したりして体温を逃がそうとしますね。そんなこと考えもしないのに、自動的にそうなります。


これをつかさどっているのが自律神経。体の自動調節回路です。夏はそれがとても酷使されるので、自律神経がコントロールしている様々な部分にエラーが発生。これが夏バテと呼ばれる症状になっていくそうです。特に現代人は、屋外の猛暑と冷房が効いた室内を行ったり来たりしますから、なおさら自律神経が狂いがちなんだとか。


そこで「緑のセラピー」です。森に行くと空気がおいしいですね。これは空気が汚染されていないというだけでなく、植物の光合成が生み出す大量の水蒸気のおかげでもあります。この水蒸気は蒸し暑くこもった湿気と違って、気化熱であたりを涼しくしてくれる水蒸気。心地よい潤いが心も体も癒してくれます。


そしてフィトンチッド。殺菌力を持つ揮発性の物質で、植物が微生物の活動に負けないように放出しているものですが、これは単一の物質ではなく、様々な成分を含んでいて、その中には植物が生み出す生理活性物質もあります。そういう自然の精油によるアロマセラピー効果も、「空気がおいしいなぁ〜」のひとつですね。ほーら、もうこれだけで自律神経が癒されそうな感じになってきました。


目をつぶって、そーっと森の音に耳を澄ませてみましょう。さわさわさわ、さわさわさわ。葉ずれの音が聞こえます。この音が「1/fの揺らぎ」。規則性のある変化とランダムな変化の中間的な存在です。


これの生理学的な効果はまだあまり解明されていませんから、「1/fの揺らぎ」にヒーリング効果があるんですよ、なんて断定したらトンデモ科学の部類になってしまいますが、でも経験的にこれがリラックスを誘うことは間違いありません。


森は大地に保水力を与えますから、特に山間地の傾斜地の森の付近には、小川が流れていたりすることも多いですね。このせせらぎの音も「1/fの揺らぎ」です。では、そーっと目を開いてみましょう。木漏れ日がゆらゆら。これも視覚による「1/fの揺らぎ」です。こんなふうに、森には「1/fの揺らぎ」が満ちています。


そのほかにも、森には命を育み癒してくれる仕組みがいっぱい。こちらを見ると、さらに森林浴に関する様々な効果が、独立行政法人 森林総合研究所などによる研究結果として掲載されています。
http://www.fo-society.jp/forest-medicine/


さらに日本衛生学会という学会の中に森林医学研究会というのがあって、森林がもたらすセラピー効果などについての研究が色々と発表されています。
http://forest-medicine.com/index.html


こんなふうに、だんだん解明されつつある、森林浴がもたらす健康効果。森は涼しいですから、節電の夏の避暑にも最適です。今年の夏は森に行って、暑さに負けそうな体をゆっくりと癒してみませんか。


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