「焼かずに土器を作ってみよう」by id:YuzuPON


土器作りは焼くのが大変ですが、土器のレプリカなら、焼かない粘土で作ることが可能です。「クレイド」などの名で検索すると、乾くと土色に固まる粘土が見つかります。それを使って、土器のミニチュアを作ってみましょう。


まず、底の部分を作ります。適当な量の粘土を取って、両手の平で丸めて玉にして、平らな物の上に押しつければ出来上がり。簡単ですね。


続いては、粘土をコロコロ転がして紐状にして、それを底の円周上にトグロ状に積み上げていきます。縄文時代から弥生時代にかけての土器の多くは、こうして作られてきました。この方法は「粘土紐巻き上げ技法」あるいは「輪積製法」などと呼ばれています。


表面を均したら、模様を付けていきましょう。縄文土器に特徴的な縄を転がす模様は、麻紐などを撚り合わせて作った縄で付けていきましょう。もちろん麻紐でなくても、縄目が付けられれば何を撚り合わせて作っても構いません。縄といっても米俵に使うような太い物ではなく、麻紐を二重か四重にして撚った程度の細い物を使います。


ヘラや棒で引っ掻いたり、貝殻や木の実などを押しつけて模様を付けてもいいですね。縄も転がすだけでなく、押しつけて使う方法もあります。とにかくこうして装飾を施すことで、表面が堅牢になっていきます。


デザインは、本物の土器を参考にしましょう。「土器」をキーワードに画像検索すると、それは様々な土器の写真が見られますから、好きな土器をお手本にしていきましょう。土器の中には表面がツルツルの物もあります。それはおそらく表面をヘラで擦って平らにし、さらに生乾き状態の時に磨きをかけたのではないかと思われます。


上手に出来ましたか?完成したら、直射日光の当たらない風通しの良い場所に置いて乾燥させましょう。カチカチに固まったら、世界に一つだけの土器のレプリカが完成です。


市販の粘土は1パック700gくらいですから、あまり大きな物は作れません。でも、大きな物は失敗しやすいので、コーヒーカップくらいの大きさのミニチュアが工作には向いています。焼かない粘土は耐水性がありませんから、実際に水などを入れて使うことは出来ませんが、机の上に飾ったり、ペン立てにして使ったりして楽しんでください。


家族で作り合って交換してもいいですね。お父さんは木の実で模様を付けて山の民の土器、お母さんは貝殻で模様を付けて海の民の土器、ボクはヘラを駆使して芸術的な模様を付けて縄文のアーティスト。色んなテーマで作り合ったら楽しいと思います。


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