「流木で作るナチュラル帽子掛けで夏支度」by id:Oregano


東京に出てきてアパートで一人暮らしをしている親戚の女の子が、帽子掛けがほしいと言い出しました。それじゃ適当なフックを取り付けてやろうと言うと、あまりうれしくなさそうな様子。フックを取り付けるだけなら自分でできるよ、なんかもっとかっこいいの考えて、とのこと。うーんと考えて、以前拾ってきた流木を素材にして作ってみることにしました。


流木は長さ1m弱くらい。風化が進んでいない、わりとしっかりとした材質の物を選びました。最初はこれを横に渡して使おうかと思ったのですが、それでは壁にフックを取り付けたのとたいして変わりません。
「帽子は何個掛ける?」
「ひとつ」
「え?」
「夏用に麦わら帽子がほしいから、それが一つ掛けられればいいの」
「じゃ、余裕を見てフックは3個付けようか」
これで計画は決まりました。流木にフックの枝を3本生やして、それを縦に取り付けます。縦使いにすると空間の利用効率が悪いですが、フック3つなら縦で十分です。


フックは手持ちに銅の棒があったので、それで自作してみました。最初はフックも木の枝で作ろうかと思ったのですが、流木という素材には、意外に人工的な印象の金属も似合うのではないかと思ったのです。端をハンマーで叩いて平らにしてドリルで取り付け穴を開け、横に伸びて手前に曲がり、上にクッと曲がる、ちょっと特殊な形状に仕上げました。フックの先端はダイスでねじ切りをして、やや小さめの穴を開けた木製の玉をねじ込んでいます。ダイスで立てたネジ山なので木ネジのような形ではありませんが、きつめの穴にねじ込めば十分しっかり固定できます。木製の玉には汚れ防止のクリアラッカーを吹いておきました。


流木の湾曲を考慮して壁面に密着する面を定め、フックの取り付け位置を決めました。3個なので、流木の左右に互い違いに取り付けます。取り付ける場所が決まったら、そこをヤスリで平らにさらって、自作フックを取り付け。もうこれで出来上がってしまいました。


これだけでは芸がないので、何かいい物がないかと、依頼主とともに街にお出かけ。ツタのフェイクを見つけたので、それを流木に絡ませると、麦わら帽子によく似合う、すてきな帽子掛けが出来上がりました。


さっそく依頼主のアパートに行って取り付けです。
「壁に穴開けていいの?」
「何やってもいいんだって。そのうちここ建て替えるから」
「えー?じゃぁ建て替えで追い出されちゃうの?」
「留年しないで卒業できればだいじょうぶ」
hazamaさんの前の住まいと一緒の、すばらしい好条件です。心おきなく壁に穴を開けて、流木を取り付けました。壁に取り付けてみると、フェイクのツタが涼しげです。


お出かけついでにかわいい麦わら帽子も買ってきたので、さっそく掛けてみました。おー、壁に夏がやってきたではありませんか。一人暮らしの小さな部屋ですから、これだけでずいぶん印象が変わります。われながらなかなかのインテリア性。依頼主も満足してくれて、すてきな夏支度になりました。


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