「土を作る!地球の一部を子供と一緒に作る!」by id:TinkerBell


私はキッチンの生ゴミを利用した小規模堆肥作りをしています。
やり方はとても簡単。
生ゴミを古ストッキングに入れて口をギュッと閉じ、土を入れたプランターに埋めておくだけ。
本物の堆肥とはずいぶん作り方が違いますし成分も違いますが、でもちゃんと植物の栄養になるし、腐葉土的な土質改良にも使えるいい堆肥が作れます。
これを地域の子供たちとやってみました。


いつもお世話になっている駐車場の地主さんに隅っこをお借りして、プランターを並べさせてもらいました。
子供たちにはキッチンの野菜クズなどを持ち寄ってもらいます。
「野菜だけ?」
「お茶殻とかコーヒーのカスとかでもいいよ」
「猫のう○ちは使えますか」
「うーん、お山に積んで作る堆肥ならいい材料なんだけど、少ししか作らない堆肥にはちょっと使えないかな」
(高い発酵熱で殺菌効果が得られる本格的な堆肥作りと、そうでない小規模堆肥作りの違いを説明しました)
「食べ残しのおかずとかでもいいの?」
「塩分が入ってると植物がダメになっちゃうから、それもちょっと使えないなぁ。ごめんね。ごはんはできるだけ残さないように食べてね」
「果物の皮とかもいいの?」
「そういうのは大歓迎。でも輸入果物の皮には農薬がついていることがあるから、日本の果物でお願いね」
(日本では禁止されているポストハーベスト農薬も輸入品には使われている可能性があることを説明しました)
「枯れちゃったお花は?」
「大歓迎!堆肥にしてあげれば、次の花をきれいに咲かせることができて、そのお花も喜ぶよ!」


そんな事前レクチャーの後に堆肥材料を持って集まってきた子供たち。
「じゃ、材料を古ストッキングに詰めてね。欲張ってパンパンに詰めると空気が通らないから、余裕を持って詰めてくださーい」
はい、できました。
ストッキングの中はニンジンの頭の赤やお茶殻の緑、色んな素材で色鮮やかです
記念写真を撮りましょう。パシャッ。
そしてプランターの土に埋めます。
土はたっぷり使ってください。
この土が染み出る汁や臭いを吸着して、周囲に不快さを及ぼすのを防いでくれます。


こうして土に埋めた物を、一年後に掘り出しました。タイムカプセルみたいです。
「ストッキングの中身が土になってる!」
「量も減ってる」
「きっと虫が中身を外に運び出しちゃったんだ。かわりにこの中に土が入った」
子供たちは、この堆肥作りは失敗だーと嘆いています。
そこで一つを取り出して中身を出して、それを包んでいた古ストッキングをきれいに水洗い。
びろーんと伸ばしてみんなに見せました。


「ほら、ストッキングは破れてないよ。虫さんはどこからも入れなかったよ。中身が出る隙間もないでしょう。ということは、みんなが持ってきてくれた野菜クズとかが土に還ったっていうことなんだよ」
「土に還ったのか」
「じゃ僕たちが土を作ったことになるの?」
「そうだよー。みんなが地球の土の一部を作ったんだよ。この星の一部をみんなが作ったの。すごいね!」
「ほんとだ、すごい!」
子供たち、大喜びをしてくれました。
一年前に撮った記念写真とも比較して、こんなに変わったんだよということも見てもらいました。


「あとは埋めておいた土と混ぜてさらに熟成させれば完熟堆肥のでき上がり。これを使ってきれいなお花を育てようね」
「俺、ナスも育てたい。ナス大好きなんだ」
「うん、育てようね、おいしいナス!」


皆さんのイエでも、生ゴミ堆肥作りをしてみませんか。
できあがった堆肥は花や野菜の栄養になってくれると同時に、子供さんの心のすばらしい栄養にもなってくれると思います。


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