★★(二ツ星)
トピアリーというものがあります。日本トピアリー協会では「植物を人工的・立体的に形づくる造形物」と定義しています。
なんでも、起源は古代ローマ時代までさかのぼるとか。当時の庭師が、生け垣に自分のイニシャルをこっそり刈り込んだのが始まりといわれているのだそうです。
その種類ですが、樹木を刈り込んで人工的な形にする刈り込み型トピアリー、フレームに蔦を這わせるアイビートピアリー、ツゲなどの樹木にフレームをかぶせて形作るメッシュトピアリー、花壇ポットの花を土台にそってはめ込んでいく立体花壇、土台のフレームに水苔を巻き、その上にツタ性植物を這わせるスタッフドトピアリー、(乾燥した水苔だけを使うのはモストピアリーといいます)、切花を吸水スポンジなどに差し込んで形作るフラワートピアリーがあります。
有名な菊人形もトピアリーの一つなのですね。
室内で楽しめるグリーンということで、この中からふさわしいトピアリーを、といえば、水苔を使ったスタッフドトピアリーのつくり方が観葉植物の本に載っていて、それが随分かわいらしいと思いました。
水苔の質感が縫いぐるみによく似ています。これで動物をかたどって、部屋に飾ると緑のインテリアになりそうです。
作り方を本の中からご紹介しましょう。
【フィカス・プミラで作るクマのスタッフドトピアリー】
用意するもの。
トピアリーの土台(ワイヤー)、フィカス・プミラのポット苗、水苔、テグス。
1. ワイヤーで土台となるクマの形をつくり、組み立てた土台にテグスを輪にしてとめ、あらかじめ湿らせておいた水苔を足からいれてゆく。少し大きめの水苔の玉にして入れるのがコツ。
2. 土台のワイヤーが見えないように表面に水苔を広げて貼り付け、テグスを引っ張りながら巻きつけて固定する。
3. 手足、頭部を水苔でまいて、胴体の部分を空けておく。
4. プミラをポットから出して根鉢を半分ほど崩し、根の周りを水苔で覆う。
5. 胴の部分にプミラを差込、水苔で周辺をまとめる。
6. ハサミの刃の背を使い、ビニタイやワイヤーでUピンを作る。
7. Uピンでプミラの茎を水苔に固定していく。
これで完成です。あとはプミラが生長して茎が伸びてきたときにそのつどトピアリーの土台の水苔に這わせるようにしてUピンで止めていきます。
- 作者: 山方政樹
- 出版社/メーカー: 西東社
- 発売日: 2003/07
- メディア: 単行本
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こうしてつくったプミラのトピアリーを毎日世話してあげると、植物がぐんぐん生長して、日々変化する楽しいオブジェになります。
クマに限らず、自分の好きな動物をかたどって楽しむことができそうですね。
日本トピアリー協会のサイトではうさぎとかめのスタッフドトピアリーの写真がありました。
http://www.jta.gr.jp/topiary/index.html#kinds
造型の得意な方ならいろんな動物に挑戦してみるのもいいかもしれないですね。
参考サイト:日本トピアリー協会 トピアリーとは