★★(二ツ星)

キルティングで和風ディスプレイ」by id:SweetJelly


冬はやっぱりコタツですね。洋室に置かれたコタツを見ていて、ふと思いました。こたつ布団のようなあったかな素材で部屋を飾ったら素敵だなぁと。しかも、ほんのり和のテイストで。そこで考えたのが「やわらか床の間」計画です。(注・やわらか戦車とは関係ありません(笑))

まずベースになる床の間は、明るいクリーム色などの大きなキルティング地を使いましょう。上下をかがり、左右をくるくるっと巻いて縁を作ります。この巻いた部分が床柱。上部には、落とし掛け代わりの飾りを付けましょう。これを壁に掛けて、下に床板代わりの物を置き、好みの色の布をふわっと掛ければ、即席キルティング床の間の誕生です。

ここに、パッチワークキルトで作る掛け軸を下げるのです。次のページは掛け軸の構造の一例です。
http://members3.jcom.home.ne.jp/syono-sanpo/hyoso/jiku/tukurikat...

掛け軸の中心となる「本紙」はアップリケで作りましょう。好みの布を背景にして、その上に和服地の端切れを使ってお好きなモチーフをアップリケ。来年は卯年ですから、ウサギさんなんていいですね。私は雪ウサギを作ろうかな。十二支のモチーフなら冬の間中飾っておけそうです。あるいは春を先取りするお花なんていうのもいいですね。「本紙」が完成したら、上下に「一文字」となる布を渡して縫いつけておきます。

これに「天」「地」「中廻し(本紙の上下二個所)」「柱(本紙の左右二個所)」となる布をパッチワーク。ここにも和服地を使いましょう。本物の掛け軸には金襴などが使われることが多いですが、絣や小紋などを使っても可愛いと思います。

中綿を入れ、裏布を当てて、あとはちくちくキルティング。「本紙」の絵の輪郭などにも針を刺して、立体感ある作品にしていきましょう。出来上がったら上端、下端にそれぞれ棒を渡して(上の棒は『八宗』、下の棒は『軸』と呼びます)、八宗に掛ける紐を付ければ「やわらか掛け軸」の完成です。

軸の両端には「風鎮」というおもりを下げて飾りますが、このキルティング掛け軸が風にあおられたりすることはないでしょうから、風鎮も布で作って、温か味を出しましょうか。こんな「ちりめん細工」の花鞠を下げても可愛らしいですね。小物にも、色々なアイデアが発揮できそうです。
http://chirimen7.jugem.jp/?eid=196

こうして作ったやわらか床の間の下に、春を思わせる花を一輪。これで、キルティングの持つ温か味、和の風情の温か味、そして手作りの温か味の三拍子揃った素敵なディスプレイになると思うのですが、いかがでしょう。私の「大人の冬休み工作」はこれに決まり。作っている最中も心温まる時間が過ごせそうです。


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★★ ミシュランコメント

「やわらか床の間」ってどんなコト?と不思議な感じでしたが、ナルホド!床の間スペースからあったかな布で作ってしまうという目からウロコのアイデアでした! 思えば「床の間」は、四季折々の時をココロで感じるしつらいの場所。冬のあったかディスプレイにぴったりの発想です。そこに、身近なキルティングという冬素材、「掛軸」と和みのモチーフ、作っている間も幸せなあたたかさに包まれる手作りと、本当にハート・ウォーミング要素が詰まった創意あふれるアイデア。これは〈イエはてな〉ならではのご提案だとうれしい気持ちとともに、冬空に輝くようなキラキラの★★を贈呈します!