★(一ツ星)

「あったか和み湯」by id:ekimusi


年の瀬を迎えて朝晩ぐっと冷え込むようになりました。
私は寒いのが大の苦手だからかもしれませんが、身体が冷えると気持ちまで縮こまってしまいます。


そんな身体が冷えた時に、我が家ではくず湯をいただきます。
小さい頃は風邪を引くと、必ずと言っていいほど熱いくず湯をふうふういいながらよく飲んだもの。
それはくず湯には澱粉が豊富に含まれているので、エネルギー源になり、身体を温めるからなんです。


とろみがあって冷めにくいので、寒い冬にぴったりの飲み物です。


しかし、本葛はかなり高価で貴重です。
一般に売られている片栗粉(ジャガイモやサツマイモのデンプン)、コーンスターチでも充分とろみがつき、身体も温まりますので主にそういったものを利用していますが、以下の表記はくず、くず湯とさせていただいてます。


くず湯は鍋を火にかけて作るほか、茶碗・カップで直接作る方もあり、こちらの方が簡便です。


茶碗に砂糖を入れ少量のお湯を注いで溶かし、砂糖湯を作ります。
他の素材を混ぜる際には、この時に一緒に混ぜます。
砂糖湯が少し冷めてから、葛粉を入れて固まらないように急いでかき混ぜます。
(最初からぬるま湯で砂糖を溶かした場合は冷ます必要はありません)。
そこに充分な量の熱湯を注いで素早くかき混ぜ、湯の色が透明になったらできあがり。
くず、や素材、砂糖の分量は各自の好みで調節してくださいね。


くず湯はシンプルな味ですが、工夫次第でいろんなバリエーションを楽しめます。


たとえば、はちみつとレモンの輪切りをいれて、はちみつレモンくず湯にしたり、
梅干しを刻んで入れて梅くず湯にしたり、柚子を擦ってくず湯を作っても。
柚子に含まれるシトラールやリモネンが新陳代謝を活発にして、身体をぽかぽか温めてくれます。


ココアくず湯なんていうのも。ココアのホッとする香りとほんのり甘みに、子ども達も大喜びです。
すりおろした生姜をまぜれば身体がより温まります。
時には抹茶や粉末のお茶を加えて、いただくことも。


こんな風に日ごとや人ごとに味をかえていただくのもいいですよね!
特にオススメなのは、「小豆くず湯」
これは、基本の葛湯にゆで小豆を加えるだけです。
コツは、多めの葛粉でちょっと固めに作ること。熱々でいただく「葛餅」です♪


もちろん、冷凍庫で冷やせば普通の葛餅に。その場合はもちろん体はあたたまりませんがw


リラックスしたり、安眠へと誘ったり、一杯の温かい飲みものには、冷えた身体を温めるだけでなく、
人の心を落ちつける何かがあります。
人がいて、そこに飲み物があれば、言葉を交わさなくてもなんとなく心が通じたり、一人の時でも大勢ですごす時でも、
時が穏やかに過ぎていきます・・・。


寒い冬に簡単・美味しいくず湯はいかがでしょうか?


そして最後、寒い夜、ゆっくりとお風呂であたたまるひととき。


重曹を一握り器に入れ、はちみつをティースプーン一杯とろーり混ぜます。
そこに精油ローマンカモミールオイルを一滴、それからラベンダーオイルを一滴ずつポトリと落とします。
これをお湯を張った湯船にそろりと流し込みます。
手作りなため、このままではお湯に万遍なく混ざりません。
あとは手でかき混ぜて重曹とはちみつをお湯に溶かします。
十分溶け込み甘いような香りの中に、ハーブの清々しい香りが昇ってきたら完成です。


湯船に浸かると心が温まる香りに、身体の芯までゆるりと溶けて、ぽかぽかと温まります。
ローマンカモミールは美肌効果もさることながら、香りが強く不眠解消のアロマテラピーとしてリラックス効果も期待でき、一石二鳥です。
はちみつは肌にやさしいうるおいを与えてくれて、重曹には冷え性の改善および予防効果があるので
お風呂から上がった後も手足の先までぽかぽかと温かです。

身体の中を温かい飲み物で、外からは身体をお風呂で温め、香りでリラックス。
この冬も風邪やストレスなどで体調を崩さず、みんな元気に過ごせますように。


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ミシュランコメント

美味しくいただく「湯」とカラダを包み込んでくれる「湯」。その両方のご提案があまりにあたたかく香り豊かで、人思いで、まさに今回のテーマを代表して語ってくださったと、大きなを贈ります! まずオドロキだったのは、いろんなくず湯のなかにココアやお抹茶という新鮮なフレーバー! それに「小豆くず湯」という、まるでおやすみ前のデザートといった幸せレシピも。お風呂の香り湯では、重曹+はちみつ+ハーブ精油という初耳のナチュラル・ウォーム・レシピ。今夜にもあったまってみたいリラックス湯ですね♪ 手軽だけど、家族への愛情がたっぷり。ココロからあたたまるって、こういうことなんですね!