「飾り結びの楽しみ」by id:SweetJelly


紐を装飾的に結ぶことを飾り結びと言います。実用的な目的では封じ結びという結び方がありました。再現が難しい複雑な結びを工夫することで、一種の封印の役目としたのです。戦乱の時代にはお茶を入れておく容器をこの方法で封じて、毒の混入などの謀略を防いでいた、なんていう話もありますが、それも後には美しい装飾的な結び方に進化していきました。こちらのページには、茶道の世界で発展してきた様々な美しい結び方の写真があります。これはもう紐が織りなす芸術ですね。
http://www.bcap.co.jp/nmd-gakkai/hanamusubi.htm


本格的な封じ結びは、昔は門外不出とされていたほどの複雑なものですし、その後に発達した装飾性に富んだ結び方も難しいですが、簡単な結び方なら見よう見まねですぐ出来ますから、ためしにやってみましょう。


まず扱いやすい常緒(短緒)の結び方から。こちらのページに写真付きのやさしい解説があります。
http://www.honya.co.jp/contents/nohohon/index.cgi?20060301
似たような解説は他にもたくさん見つかりますが、エレガントな解き方の説明もあるこちらのページをご紹介してみました。


こちらは同じサイトから、長緒の基本的な結び方の解説です。
http://www.honya.co.jp/contents/nohohon/index.cgi?20060311


こういう結び方を現代に生かすとしたら、たとえばお弁当。お弁当箱に合わせた巾着袋を作り、こんな綺麗な結び方で口を閉じたら、お友達がうわーと驚くような素敵なお弁当になりそうですね。


こちらは、お守りの袋の口を閉じている、あの結び方の解説です。お菓子を作った時などに、袋の口をこんなふうに閉じてプレゼント用のラッピングにしたら素敵ですね。
http://sasimichop.blog75.fc2.com/blog-entry-418.html


今度は口を閉じるためではない、装飾としての結び方です。これは髪に飾ると可愛いです。ショートカットでも長い髪でも似合います。和装の時にぜひどうぞ。お母さんと娘さんでお揃いにしたりすると素敵ですね。親子で結び方の練習をして、お母さんは娘さんの、娘さんはお母さんのために結んでプレゼントしあえたら、きっといつまでも忘れられない思い出になることでしょう。


小さく作れば根付や携帯のストラップにもなりますから、お父さんや男の子もお揃いでぜひどうぞ。
http://www4.ocn.ne.jp/~tomasan/kazarihimo/kazarihimo.html


こうした飾り結びを作る紐には、正絹製の打ち紐がキュッと締まって解けにくいので適していると思いますが、ポリエステル製の手芸用コードなども使えないことはありません。ポリエステル製などの場合は火で焙ると溶けるので、それを利用して端の処理ができる利点があります。いずれにしても張りのある堅打ちの紐を探してみてくださいね。でも、練習ならどんな紐でも出来ますから、材料にこだわらずに気軽に試してみてほしいと思います。


飾り結びには、それは多種多様な結び方があります。さらに日本以外にも、それぞれの文化が育てた独自の飾り結びがたくさんあります。全部合わせたら、いったいどれだけの種類があることでしょう。それらを一つ一つマスターしていく「技術のコレクション」も楽しいと思いませんか。親子で力を合わせながら取り組んで行けたら、十年二十年後にはすごい成果が積み上がっているかもしれません。


»このいわしのツリーはコチラから