「桃の葉風呂で子供も大人も健やかお肌」by id:tough


子供のあせもや湿疹、かわいそうですよね。私も小さな頃あせもがひどかったことがあったそうですが、父の田舎で桃の葉風呂に入れてもらったら、休みが終わって帰る頃には、かなり良くなっていたそうでした。あまりに小さな頃の話なので本人には記憶がないのですが、桃の葉は効きそうです。


そこで、桃の葉風呂の効用を追試すべく、乾燥桃の葉を作ってみることにしました。桃の葉の場合、フレッシュな葉よりも乾燥させた葉の方がよいと、少なくともうちの田舎ではそう言っています。


葉の採取は夏場が適しているそうです。夏に元気に茂る青々とした葉を摘み取るわけですね。果実の収穫期と重なりますから、その時に一緒に採取できます。また、桃は収穫の終わった秋口に剪定を行います。強く伸びすぎて下の枝を陰にしている枝などを整理して、全体に均等に日が当たるようにしてやる大切な作業ですが、この時に落とした枝に付いている葉も使えます。


葉を採取したら、まずよく洗いましょう。庭木の桃ならいざしらず、果実出荷用の樹の場合は、どんなに減らしても無農薬というわけにはいかないらしく、たいていの場合それなりの薬剤を散布しているようですから、お肌のためにもよく洗うことが大切です。洗ったら水をよく切って、ザルに広げて風通しの良い日陰で乾燥させます。これで出来上がり。しかし日本の夏は高温多湿で完全乾燥は難しいですから、私は念のため、密閉容器の中に乾燥葉とたっぷりのシリカゲルを入れて、追加乾燥させることにしてみました。これで1年は十分保存できます。


使い方は二通り。10〜50グラム程度を布袋に入れ、軽く握りつぶして細かくしてから湯船に浮かべる使い方。これがうちの田舎のスタンダードな桃の葉湯です。


もっと桃の葉の効果を期待したい場合は、同量の桃の葉を軽く揉みほぐして細かくした上で、鍋で10分ほど煮出します。その煮汁を茶漉しなどで漉して湯船に注ぎましょう。煮出すお湯の量は適当でOKです。


以上が乾燥桃の葉の作り方と使い方ですが、問題は桃の葉の入手、という方が多いと思います。私は桃の葉風呂の爽やかさが気に入って、庭に桃を植えてしまいました。桃栗三年と言いますが、桃はわりと育ちが早いようで、本当に三年たつと、かなり大きくなってくれるようです。


桃は梅などと同じく自家不和合性があるようで(品種によるかもしれませんが)、一本では結実しないこともあるようですが、花を楽しみ葉を利用するだけなら一本でも十分ですね。結婚したら桃の苗を買い、未来のお子さんのためにそれを植えて、いつでも桃の葉風呂ができる準備をしておく、という計画はいかがでしょうか。若干育ちは悪くなるかもしれませんが、大きな鉢を用意すれば、鉢植えでもいけると思います。


桃の葉湯の効果は、主に桃の葉に含まれるタンニンなどによる消炎効果と言われていますが、さらに桃の葉には収れん作用もあるらしく、日焼けや虫さされなどを落ち着かせる効果もあるようです。夏場のお肌に、桃の葉風呂は最適です。


アトピーなどにも効果があるといわれていますが、一応のお約束として、病気の治療を目的とする場合は、あらかじめかかりつけのお医者さんにご相談ください。また、何かの異常を感じた場合はすぐに使用を中止して、やはりお医者さんに相談してください。こうした基本的な注意さえ守れれば、桃の葉は、子供さんをはじめご家族皆さんのすてきなバスタイムのお役に、きっと立ってくれると思います。


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