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お盆に実家に帰省して息子がテーブルでお絵描きをし終わったら案の定テーブルに
クレヨンの線がはみ出していました。
そこで登場するのが、魔法の粉(重曹)です。
ナチュラルクリーニングはすっかり有名になったのでご存知の方も多いかとは思いますが、
重曹の正式名は炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)で、別名「重炭酸ソーダ」に「ベーキングパウダー」。
重曹の用途は数多く、例えば野菜や食器の洗浄、鍋の焦げ落とし、ふくらし粉、洗剤、入浴剤、
歯磨き粉、うがい、消炎、消臭剤などに使えます。
天然素材なので環境にもやさしく、もちろん人体にも無害なので赤ちゃん用品や子ども自身が使うのにも安心安全。
重曹は元々は干上がった湖の底から掘り出されていた天然のミネラルです。
私たちが出した油脂などの汚れ(酸)をきれいに(中和)してくれる力を持っていて
掃除で使って排水口から流されたその後は、重曹はパイプ内をきれいにしつつ、海に還ります。
そしてこの重曹は、驚くことに私たちの体内にも存在するのです。
なんと唾液の中に「重曹」は含まれていて、口内菌が作り出す酸を中和し、歯がとけてしまうのを
予防してくれたり、胃酸を中和して潰瘍になるのを予防してくれているそう。
そのため、《注意!幼児の手の届かないところに》と書かれた合成洗剤とは違い、
赤ちゃんの身の回りのものや、子どもとも一緒に安心してお掃除することができます。
また、お風呂用洗剤や台所用洗剤の様に細かく分類されず、家の中のあちこちの場所で使うことができるのも
魅力的でまさに「魔法の粉」と言われる所以だと思います。
今回、実家でバスボムを作る予定だったので、この魔法の粉こと重曹とクエン酸を用意していました。
重曹に水を少しずつ加えてペースト状にしたものを布につけて、クレヨン汚れをこすり落としました。
落書き落としをする時に「もうテーブルに、はみ出さないように描こうね」って注意することは大事ですが、
重曹などを使えば、テーブルに付いたクレヨンの落書きなんて簡単に落とせちゃいます。
時には「今日は好きなように描いていいよ」って言ってテーブルにはみ出すことを気にせず伸び伸びと描くと、
あっと驚く芸術作が誕生しそうです。
重曹ペーストで息子と一緒に落書きの後始末をしていると、親が仕事のため一足先に実家に来ていた
中学生の姪っ子YちゃんとMちゃんが、何してるの〜?と近寄ってきました。
これは魔法の粉なのよ^^って話始めると、二人とも興味津々の様子。
それじゃあ話だけじゃなくって、実際に試してみない?ってことで、まずはキッチンの油汚れ落としにチャレンジ!!
ガスコンロまわりの壁面に点々と付いた頑固な油汚れ。
重曹をペーストをキッチンペーパーに塗ったものを汚れに貼り付けて、しばらくおきます。
そして、貼りつけておいた重曹ペーストをペーパーで拭き取ると・・・
なんということでしょう〜
あの頑固な油汚れはもうどこにも見当たりません。
息子も初めは見ているだけでしたが、やがて「ぼくもやりたいよ〜」とやる気モードに^^
このやる気を放って置く手はありません。
子どもと一緒に掃除をするコツは子どもを邪魔者にせず一緒に楽しくです。
簡単なことから手伝ってもらって、掃除が楽しいと思ってもらえたら、しめたもの。
次は実家においてあった古〜いレゴの上から直接ぱらぱらと重曹をふりかけ、しばらくぬるま湯につけておきます。
そしてスポンジやアクリルたわしを使いながらキュッキュと磨くとピカピカに!
傷までは消えませんが、新品のような輝きを取り戻しました。
つけおきしていたお湯の方は汚れでドロドロ・・・重曹の力はすごいです。
小さい子どもも立派な戦力になります。
そして自分で手入れをしたモノには愛着が生まれモノを大事につかう気持ちが芽生えます。
それから、ぬるま湯500ミリリットルに重曹大さじ2杯をよく溶かし、スプレー容器に入れた「重曹スプレー」と、
同じくクエン酸をぬるま湯250ミリリットルに大さじ1杯をよく溶かしスプレー容器に入れて
「クエン酸スプレー」を作りました。
この重曹水スプレーは掃除にも便利ですが、出先にも携帯し着替える際に服にシュッシュッとスプレーしておきます。
服が乾くと臭いもなくなり、さらっとした感触になり、後でもう一度着ることもできます。
空のスプレーボトルと重曹があれば、どこでもできるお出かけの裏ワザです。
「洗剤なんか使わなくても汚れってこんなに落ちるのね〜」とまだまだやる気たっぷりな姪っ子たちと次はトイレに。
重曹を便器内にまんべんなくふりかけ、クエン酸スプレーをかけると発泡しだす重曹。
しばらくそのままにしておいてから、トイレブラシでこすり、水で流します。
泡がしゅわしゅわするのを「やりたーい」という息子にもクエン酸スプレーをかけるのを手伝ってもらいました。
重曹を振りかけた上に薄めたクエン酢スプレーをすると、
「重曹(炭酸水素ナトリウム)」+「酢(クエン酸)」で発泡し、発泡した部分には
「炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)」が発生します。
「炭酸ソーダ」は、重曹に比べてアルカリ度が強く、より掃除効果が高いのです。
便器のふちは重曹をそのまま振り掛けると床に粉がこぼれてしまいます。
ここには「重曹スプレー」を吹きかけて、ペーパーなどでふき取って終了!
床も同じように重曹スプレーを吹きかけてから、トイレットペーパーで拭いて完了です。
そうそう、子どもとの掃除のもう一つ大事なことは出来栄えはどうであれ^^たっぷり褒めること!
「YちゃんとMちゃんがの磨いたところ、すごくきれいになったね」
「綺麗になるって楽しいね〜」
「ゴミにもすぐ気づけてエライ」
「息子も、よく頑張った!」
ついでに自分も褒めておこう。
私、グッジョブw
その後も買出しから帰宅した両親や、娘と散歩から帰った夫を巻き込んで重曹スプレーで濡らした新聞で窓拭きと
ついでに網戸の網の掃除までして、みんなで突然の真夏の大掃除。
今の季節は気温と湿度が高いので、汚れがゆるみ落ちやすいですし、年末みたいに寒くもないので掃除が終わるまで
窓を開けておいても、窓拭きに水を使うのも億劫になりません。
夏の大掃除もいいものです。
みんな終わった後はいっぱい汗をかいていましたが、とても気持ちのよい汗でした。
そして暑い中大掃除した後の、お風呂は爽快です!
この入浴時にも重曹は大活躍。
さて、息子が楽しみにしていた以前リブ・ラブサプリ〜SEASONでid:YuzuPONさんが紹介していらっしゃった
「手作りバスボムでぽかぽか炭酸風呂の実験」
http://q.hatena.ne.jp/1258519964/240433/#i240433
これを参考にして、さっそく姪っ子二人と息子と一緒ににんじんの型抜き梅型と桜型を使って一緒につくりました。
材料は、重曹、クエン酸、コーンスターチの代わりに片栗粉を使用。
今回は香りはつけない代わりに、二つのボウルのうち片方に食紅で赤い色を少し足しました。
重曹3:クエン酸1:片栗粉1の割合でボウルに入れ、水を、ほんの少しずつ霧吹きで加えていきます。
本当に少しずつ、少しずつ。
一度に水分を入れてしまうと、この時点でもうシュワシュワ重曹とクエン酸が反応しちゃいます。
指で触ってみて、少し湿った感じで、指で押しつぶすと固まるくらいの固さにするのがコツです
固まるようになったら型抜きにゴムベラや指で押し込み形を作ります。
型をはずしてすぐはとてももろいのですが、2〜3時間も乾かしたら固まります。
このバスボムをお風呂に入れることで浴槽の汚れも落ちやすくなりますし
おふろの残り湯がパイプのつまりやにおい消しにもなって、一石三鳥です。
お風呂に入る時にバスボムがシュワシュワ溶けていくのを面白そうに見ていました。
姪っ子たちはバスボムは大事に持ち帰って自由研究として発表するそうです(なるほど、かなり真剣に作っていましたっけ)
先に私達が実家から帰る時に、姪っ子たちが「今までは掃除を手伝ったことなかったけど、
案外掃除って楽しいってわかった、もっとイエのこと手伝おうと思う」ってこっそり教えてくれました。
思春期まっさかりの姪がちょっと素直になった夏。
^^やっぱり重曹は魔法の粉です。
*重曹とクエン酢について
参考にしたサイトはこちら
http://allabout.co.jp/living/sumai/closeup/CU20021102A/index3.htm
http://allabout.co.jp/contents/sp_housecleaning_c/sumai/CU20071128A/index3/