「楽しい藁工作」by id:YuzuPON


子供とやったら楽しそうな工作をご紹介します。素材は稲藁。都会では稲藁の入手が難しいかもしれませんが、「稲藁 価格」等のキーワードで検索すると、園芸資材として売っているお店も見つかります。私はお休みに行った田舎でもらってきました。


稲藁工作というと、縄をなったり、草鞋やむしろを作ったりすることが思い浮かびますが、それにはちょっと技術と修練が必要ですので、今回は小学生でも手軽に楽しめる「藁苞(わらづと)型一輪挿し」を作ってみたいと思います。昔懐かしい「わらづと納豆」の形をした一輪挿しです。


基本的な材料は、稲藁1束、適当な広口の小瓶、そして稲藁の結束用の園芸用ビニールタイ。あとは、木工用ボンドと、ビニタイで結束した上に巻いて見栄えをよくする紐などを用意してください。道具として必要な物はハサミくらいです。なお、藁工作はかなり藁屑が飛散しますから、屋外やベランダで作業するか、シートや大きな段ボールなどを敷いて、その上で作業してくださいね。


まず、稲藁の根元の、引っ張ると抜ける葉の部分を取り除きます。一本一本ゆっくりと作業しながら、稲藁の手触りを楽しんでください。写真の右側が葉を取り除いた茎の部分、左側が取り除いた葉です。ここで取り除かれる葉は、およそ藁一束の半分くらいのかさになりますので、植物の根の周りに敷いて、日差しによる乾燥や冬の寒さから守ったりする用途に使ってください。


こんなにきれいな茎が取り出せました。藁の色っていいですね。茎の表面はつやつや光っています。


広げた藁の上に小瓶を置きます。


藁で小瓶を包み込み、ビニタイで結束。


瓶の上下にあたる所を結束し、上部も適当な位置で結束すると、納豆のわらづとのような形になってきました。


花を生ける部分の口を開けます。こんなふうに適当な位置にハサミを入れて、


チョキン、切り離します。


だいたい、円周の半分ほどを切り取ります。そして内側の瓶の縁の上1cmくらいの所で、きれいに切りそろえてください。上部の結束を少しゆるめ、切り取った藁の上側は抜き取ります。不要な藁を抜いたら、ゆるめたビニタイは、またきっちりと締め直しておきます。


次は底面の藁を切りそろえます。瓶底が露出しないギリギリのところで、うまく切りそろえてください。一気に切ろうとせず、少しずつ切っていくようにすれば、失敗が少なくなります。藁の床屋さんになった気持ちで、ていねいに切りそろえていってください。ハサミは先端を使おうとせず、根元の方で切っていくようにすると、思い通りに切れてくれるはずです。


きれいにできました。


いよいよ仕上げです。束ねた藁が動かないよう、藁の隙間に少量の木工用ボンドを擦り込んでいきましょう。藁と藁の間に隙間があったら、この時に修正します。


これで完成。この写真はまだ結束用のビニタイがそのまま露出していますが、ビニタイの上に細い藁縄や紅白の紐などを重ね巻きしてやれば、さらに完成度が高まります。藁の素朴な味わいを楽しみながら、稲や稲藁にまつわる様々な文化についても話し合ってください。工作の楽しさとともに、きっとこの国を見つめる目も育ちます。


»このいわしのツリーはコチラから