「楽しいスクラッチby id:CandyPot


クラッチとは、クレヨンやクレパスで塗りつぶした下地の上に、真っ黒の塗りつぶしを重ねて、引っ掻いて下の色を出していく絵の描き方のことです。私も子供のころにやったことがありましたが、その時はクレヨンの下地の上にさらに黒のクレヨンによる上塗りを重ねていましたので、クレヨンどうしの色が混ざって、あまりきれいな色が出ませんでした。


でも最近、とてもいい方法を知ったんです。それは、クレヨンやクレパスで塗りつぶした上に、黒のアクリル絵の具を塗っていくという方法です。これなら下地の色の鮮やかさを損なわずに上塗り出来ますから、上から引っ掻くと、とてもきれいな色が現れます。


久し振りにやってみたくなって、挑戦してみました。紙は普通の画用紙です。ツルツルしたケント紙などより、表面がザラザラしている画用紙の方がスクラッチには向いています。その上に、クレパスで色を塗っていきました。よいしょ、よいしょ。画用紙全面をきれいに塗りつぶしていくのはなかなか大変ですが、白いところが残らないように、しっかりと、濃く、厚く塗りつぶしていきましょう。この塗りつぶしのていねいさで、できあがった作品のきれいさが決まります。私は暖色系の数色を放射状の模様にしながら塗っていきました。


その上に、アクリル系の不透明水彩絵の具を塗り重ねます。濃度は、濃すぎず薄すぎず。薄すぎるとうまく下地の色が隠れませんし、濃すぎると後でスクラッチしにくくなります。幅の広い平筆で、一気に、均一に塗っていくのがコツみたいでした。


乾いたら、表面の黒い部分を引っ掻いて描いていきましょう。黒の上塗りが剥がれたところから、きれいな色が現れます。どんな色が出てくるかは、引っ掻いてみてからのお楽しみ。私は猫さんが寝ている姿を描きました。真っ黒な夜空に、ネオンサインみたいに輝く猫さんが描けました。


クラッチはとても単純な描き方ですが、ていねいにやっていくと、びっくりするくらいきれいな絵が描けます。それに、真っ黒な紙の上に描いていくスクラッチは、いつものお絵かきとは別世界。きっと楽しい時間が過ごせると思います。下塗りの色や模様の作り方によって、それは様々な雰囲気が出せますから、何度も試してみたくなると思います。


クラッチする道具は、私は先が細い竹串を使ってペン画のように描いていきましたが、小さな子供がする時には、割り箸などを使うと安全で、そして太くはっきりした線が描けていいと思います。もちろん福引きのスクラッチカードのように、コインなどを使って引っ掻いてもいいですね。できあがった絵は夜空のような涼しげな感じですから、夏のお部屋のディスプレイにも最適です。ご家族で楽しいスクラッチ、ぜひ試してみてくださいね。


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