「葉っぱのコラージュ」by id:watena


私が子供の頃にやっていた葉っぱのコラージュをご紹介します。方法はとても簡単です。画用紙と画板と新聞紙を持って野原に行き、好きな葉っぱを摘んで画用紙の上にスティック糊で仮止め。そして葉がしおれないうちに現場で押しをかけてしまうという、押し葉と貼り絵を合わせたような物でした。
私が最初にやったのは、水色の色画用紙の上に木の葉を魚の体に見立てて貼り付け、尻尾として小さな草の葉を横V字型に2枚、これを何匹も貼り付けて、下の方にネコジャラシの葉などを水草に見立てて貼り付けたもの。魚と魚の間にも小さな草の葉を縦にしてランダムに貼り付けて、水中の気泡を表現しました。
張り終わったら画用紙を新聞紙に挟み、平らな場所を探してそこに置き、上から画板を被せて押しをかけます。重石はその辺にある適当な石を使いました。あとは葉が落ち着くまでひたすら遊ぶのみ。
遊び疲れた頃に重石を取り除き、新聞紙に挟んだままの画用紙を画板にセットして、そーっと持ち帰ります。イエに帰ったら新聞紙を取り替え、本などを重石にしてさらにきちんと押しをかけておけば、後は時間が勝手に作品を完成させてくれました。
これは絵が苦手だった子供が、夏休みの宿題に苦労した挙げ句、苦し紛れに考え出したものでしたが、やってみたら意外にいい感じに仕上がったので、さらに薄いピンクの色画用紙に草の葉を花びらに見立てた花壇を表現してみたり、淡い茶色の色画用紙に野原で遊ぶキツネの親子を表現してみたりして、春夏秋と三部作にして提出しました。
一応自分なりにルールも決めました。それは、葉っぱの形を損なわずに使うこと。画用紙からはみ出してしまう部分はやむなくカットしますが、それ以外は自然の葉の形をそのまま生かすというルールです。自分勝手に千切ったりして形を変えてしまっては、植物の葉を使う意味がないと考えたからです。身の回りの様々な植物の葉の形を、自分が描きたいモチーフの中にパズルのように当てはめていく。この作業もとても面白い物でした。
出来上がった作品の表面保護は何も考えていなかったのですが、父にケントボードという厚くガッシリした紙の存在を教えられたので、それにペラペラの画用紙をスプレー糊で貼り付けることで、紙が曲がって押し葉となった葉が割れてしまうような事態は防ぐことが出来ました。あとは表面に擦れ防止用のトレーシングペーパーをかけ、新聞紙にくるんで「コワレモノ」と書いた紙を貼り付けて提出しました(笑)。
欠点は、植物の水分が紙に染み込み、後日その部分がシミになることですが、私はそれもそれで味の内と考えました。翌年は押し葉として完成された物を貼り込んでいく方法も試してみましたが、やはり野外で生の葉を貼り込んでいく方が元気のある楽しい作品になった気がしました。
皆さんも、こんな野外で描く木の葉のコラージュはいかがでしょうか。宿題として出すのでなければ、しっかり乾燥したあとは、そのままパネルに入れて飾れますね。小さな作品ならフォトスタンドなども使えるでしょう。家族それぞれのアイデア溢れる造形を並べて飾ったら、きっと素敵な夏の思い出になると思います。


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