「わが家の食卓では夏が旬のチーズたち」by id:momokuri3


わが家では夏になると、他の季節に増して積極的にチーズが登場します。色々な種類のチーズが登場すると、それが夏本番のしるし。変な風物詩でしょう。


でもこれにはちゃんと理由があるのです。わが家には漁師の血と酪農農家の血が両方流れています。その両方の血を受け継いで育った父は、ある日発見しました。チーズを食べるといくら泳いでいても体が冷えないと。一分一秒でも長く遊んでいたい子供が発見したこの大発見は、大人になってからも「夏の活力源はチーズ」というポリシーとなって生き続けてきたのでした。チーズには様々な栄養素がバランスよく含まれていますから、食欲が落ちる季節の手軽な栄養源として最適なんですね。


また、トマトなどの夏野菜と相性がいいのもチーズのいい所です。たとえばカプレーゼ。イタリア風トマトサラダです。モッツァレラチーズを5mmほどにスライスし、種部分を取り除いたトマトも同じく5mm厚。軽く塩をしたトマトとモッツァレラチーズを交互に盛り付けて軽く黒コショウ。バジリコを添えてエクストラバージンオリーブオイルを振り掛ければ出来上がり。モッツァレラチーズには、特にイタリア南部で作られる水牛の乳を用いた「モッツァレラ・ブッファラ」がお勧めです。


ハードタイプのチーズであるミモレットもいいですね。長期にわたって熟成されたミモレットは、たとえるならば、からすみのような独特の味わいです。これはもうビールに最高。冷やした清酒にも合います。ただ切ってつまむだけですから、手軽この上ありません。ちょっと疲れがたまって食欲が落ちてきたかなと思ったら、夕涼みや晩酌のお供にミモレットです。


夏のチーズというと、ブリア・サヴァランもお勧めです。濃厚な牛乳の風味と上品なコク。そこに加わるほのかな酸味。夏でもしつこく感じない、親しみやすい風味のチーズです。とても柔らかで室温でもトロッとしてしまうチーズなので、冷蔵庫から出したら冷たいうちに口に運ぶのがおいしく食べるコツ。舌の上でスッととろける夏のチーズです。シュワッと爽やかなシャンパンなどとともに召し上がれ。


もちろんごく普通のプロセスチーズも、冷製パスタに、様々なサラダに、ナスやトマトのチーズ焼きにと大活躍ですね。


チーズには、ワインに似た楽しみがあります。様々な種類、様々な銘柄、産地、原料、熟成具合、などなど。それらをたずね、食の文化の奥深さを探求していくのもチーズの楽しみの一つです。皆さんも夏においしいチーズを探して、食卓の風物詩の一つにしてみてください。楽しいですよ!もちろん夏の体調維持にも役立ちます。


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