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ヒメホタルが舞う時期が今年もやってきました。
ホタルには意外と種類が多く、日本には40種類以上のホタルがいるのですが、
見た人は何ホタルということを意識する人は少なく、小さいホタルということで、平家ホタルとヒメホタルを混同されていることが多いようです。
源氏ホタル・平家ホタルなどのメジャーなホタルは清流や水田にいますが、
ヒメホタルはそれとは異なり、山の中で暮らしています。
その昔 かぐや姫物語の作者はこのヒメホタルが
竹やぶの中を乱舞する光景を見てヒントを得たのでは?と言われています。
先週の水曜の夜、家族で相生山緑地公園へ、恒例となったヒメホタル鑑賞をしてきました。
9時ちょっとすぎなのでちょっと早いかなとも思いましたが、結構な人がきていました。
公園内の道路工事の影響で全滅してしまわないかしらと
心配していましたが今年も数こそ多少減った気がしますが
見事な光を見せてくれました。
ぽつんぽつんと点滅する光。
最初は暗闇に怖がっていた娘も、いつしか夢中になって見ていました。
実は少し前から夫が見ごろな時期をチェックしていたのです。
深夜1時すぎに一人で緑地のホタルの様子を確認に行った時には、女性のグループがいらっしゃったのですが
突然、一人でやってきた夫は警戒され、彼女たちは逃げるように帰っていかれたと嘆いていたこともw
そんな涙ぐましい努力によってこののホタル鑑賞日が実現しました。
この日15匹ほどのホタルをみられました。
そのうち飛んでいたのは5匹くらいです。
ヒメホタルのメスは飛びません。
空中散歩は雄だけの特権なんですって。
林の中をゆっくりと点滅し、また舞う光はやはり何回見ても幻想的です。
この名古屋市内の文字通りオアシスの存在を、見て感動してもらいたいと私は友達にメールをしたり、保育園ママ友達にもお勧めしました。
子どもたちには自分たちの街に蛍がいるという事を見て知って欲しいのです。
私のホタルの思い出は幼少時代に親戚の住む岐阜県瑞浪で見た辺り一面のゲンジボタルの夢のような光の情景です。
川面や木々の間を乱舞するホタルの幻想的な光。
山の谷間の田んぼに一面の蛍の光、とても大切な思い出です。
家族で畦道を歩いた夜。
悪ふざけをしてケンカをしてはすぐ仲直りした従姉妹の記憶。
ホタルの光に包まれながらすごした時代の思い出がそこにはありました。
もう一度みたいあの景色。
しかし、当時の場所に何度も行っていますが、残念ながら現在は一つの光もみつける事は出来ませんでした。
子どもたちにはこれからも毎年見せてあげたいので、どうかこの蛍たちの暮らす森がいつまでも変わらず
残っていてくれますようにと願っています。
「きれいだね」と嬉しそうに笑っている息子。
「あ〜」と指をさしながら光を追う娘。
私も夫も笑顔でヒメホタルを見る子どもたちを見つめます。
いつかは見られなくなる時がやってくるかもしれないけれど・・・。
子どもたちの心の中にヒメホタルの光の記憶を残しておいて欲しいです。
家族の笑顔と共に・・・。