「五月晴れに楽しむ薬草探し」by id:TomCat


今の季節のよく晴れ渡った休日は、アウトドアで楽しむに限ります。といっても遠くまで出かけるのは大変ですから、近場で楽しめるテーマを何か考えて出かけると楽しいと思います。


この季節にお勧めなのは薬草探し。植物の若い芽を楽しむ山菜・食べられる野草採りはそろそろ時季外れになってきましたが、お風呂に入れたり野草茶にして楽しむ植物なら、これからの季節が狙い目です。


私も散歩がてら、ぶらっと出かけてみました。あるある。まず土手にスギナが一杯です。ツクシは見つけるのが大変ですが、スギナならいくらでも生えています。


これは乾燥させて野草茶として楽しめるほか、
■ 健康すぎな茶作り id:YuzuPONさん
http://q.hatena.ne.jp/1172033632/74840/#i74840


お風呂に入れてスギナ風呂を楽しんだり(生のスギナが手に入る時期なら干さずにそのまま使ってOKです)、
■ 冬に楽しみたい生薬風呂 id:toughさん
http://q.hatena.ne.jp/1249275098/228411/#i228411


乾燥させたスギナを粉にして塩と混ぜると、抹茶塩のように使えるスギナ塩も作れます。これで天ぷらをいただくと香りがいいですし、スギナ塩のおにぎりがこれまた!!
■ 自然の緑、野草塩 id:vivisanさん
http://q.hatena.ne.jp/1268801775/257432/#i257432


続いてはヨモギです。育ったヨモギは苦味が強くなりますので、もう野草としてそのまま食べるには適しませんが、これも乾燥させるとお茶になります。下の書き込みで、干し上がった後弱火にかけた土鍋で煎ると青臭さが消えて飲みやすくなることを教えてもらいました。
■ 手作り健康茶でティータイム id:toughさん
http://q.hatena.ne.jp/1239167811/213236/#i213236


もちろんお風呂に入れればヨモギ風呂が楽しめますし、なんと乾燥させたヨモギで枕を作るというアイデアも!! これは安眠を誘ってくれる香りがします。
■ 日本のハーブ、ヨモギで枕作り id:YuzuPONさん
http://q.hatena.ne.jp/1213764650/170705/#i170705


まだ今の時期はこれから育つ所ですから、根こそぎ抜いてしまうと可哀想ですが、ヨモギは群生して地下茎で増殖する性質を持っていますから、一つの株から一本ずつくらいなら採ってもダメージはほとんどありません。乱獲にならない程度に節度を保って採取してください。


カミツレカモミール)も、これは江戸時代末期に渡来したと言われる外来の植物ですが、野生化しているものがあります。開花時期は春先から今ごろまでですので、花を摘んで乾燥させてお茶にすることも可能ですが、野生の物はちょっと味に癖がある場合がありますから、どちらかというと野のカモミールはお風呂に入れるのに適しています。お風呂用には花だけでなく全草が使えます。甘い香りが何とも言えないゴージャスなお風呂が楽しめます。


さらにカモミールには素敵な効果が!! それは、近くに生える植物の健康を守ってくれる、いわゆるコンパニオンプランツとしての効果なんです。たとえば野菜や草花の隣りにカモミールを植えておくと、虫除けになったり、病気除けになったりしてくれるんですよね。この効果が、お風呂に入れた後のカモミールでも得られるんです。使った後の花や葉茎を適当に土に埋めておけばOK。こんな、植物のための薬草にもなってくれる可愛い草がカモミールです。


ね。こんなふうに、初夏の野山には薬効のある植物が一杯です。高麗人参とか、魔法使いが変な薬を作るような草ばかりが薬草ではありません。どこにでも見られるありふれた草にも、素晴らしい効果があったりするんです。


植物の見分け方に自信が無い人は、とりあえずハンディな植物図鑑を手に、外に出てみましょう。今は採らずに見るだけ。そんな経験を積んでいくことも楽しい野外活動になります。


では最後に、一応お約束の注意書き。
* 病中病後の方や妊産婦の方などが野草・薬草を飲んだり食べたりお風呂に入れたりして使う場合は、予めかかりつけの医師の助言を受けてください。
* 使用して体に合わないと感じられたらすぐに使用を中止して、かかりつけの医師に相談してください。
* 種類がはっきりしない草は使用を避けてください。
* 採取にあたっては、農薬や除草剤が使用される可能性のある場所は避けてください。付近一帯の他の植物や昆虫などの様子もよく観察して、異状がないことを確かめてから採取するようにしてください。
* 採取にあたっては自然環境の保護に留意し、一株根こそぎ抜いてしまったりすることは避け、必要な部位を、植物にダメージを与えない程度に摘むにとどめてください。
* 植物がたくさん生えている所には、人間に害をなす生き物が住んでいる可能性がありますが、そうした生き物も大切な生態系の一部ですから、絶対に殺してはいけません。長袖・長ズボン・長靴などで予め防御すること、足元の見えない深い茂みなどには無闇に踏み込まないこと等が大切です。
* 農山村集落周辺の野山には、入会権などが設定されている場合があります。入山禁止、野草採取禁止などの表示がある場所では、それに従ってください。


と、ちょっと固い話になってしまいましたが、5月は気温も湿度も天候も、ほんと爽やかですから、外で過ごすには絶好の季節ですよね。身近でもきっと楽しめる薬草探しで、皆さんのHPをグンとアップさせてくださいw


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