「春の色を絵本で楽しむ」by id:Fuel


春色の絵本を部屋に飾ると、外の春をイエの中まで連れてこられます。そしてページをめくると、心の中にまで春を連れてこられます。私はそんなにたくさん絵本を知っているわけではありませんが、これはいいなと思った物を何冊かご紹介してみたいと思います。

まずはこれ。文句なく楽しい春色の表紙です。カエルの家族がピクニックに出かけますが、お父さんカエルは空模様が心配です。でも子供たちが曇り空や花畑や海に向かって元気にご挨拶したら…。
カエルの子供はオタマジャクシじゃないの?とか、カエルは雨が降った方が、なんていう突っ込みは無し。この一家は私たち読者の一家なんですから。これを読んだら家族みんなで元気にご挨拶したくなってきます。これでもっとイエの中に春がやってきます。

はるだはるだよ!10ぴきのかえる (PHPにこにこえほん)

はるだはるだよ!10ぴきのかえる (PHPにこにこえほん)

続いてはカエルつながりでこれ。ユーモラスなカエルたちがタンポポやツクシと一緒に表紙を飾っています。このカエルたちはまだ去年生まれたばかり。春はまだオタマジャクシでしたから、これが水から上がって始めての春なんですね。だからタンポポやツクシを見つけて大はしゃぎなんです。
この作品ははシリーズになっています。「10ぴきのかえる」で検索してみてくださいね

次にご紹介したいのはこれ。野原の真ん中に茂みがあり、そこに「しげみむら」という名前の小さな村があります。しげみむらでは春になると「のはらのお菓子屋」さんが開かれて、花の蜜で作られた飴や、花粉で作られたお団子などのおいしいお菓子が並びます。ちょっと離れた「やなぎむら」からもバースデーケーキの注文が入りました。
登場するのは、みんな虫たち。ここは虫の世界の村なのです。色鉛筆で描かれた柔らかな色彩が本当に春を感じさせてくれる一冊です。この絵本もシリーズになっていますから、ぜひ著者名で検索してみてください。これは全部集めたくなってきます。

最後に、春色の表紙でもありませんし、そして以前他の方が紹介されていた本でもありますが、番外としてぜひこれを紹介させてください。
この春、井上ひさし氏が亡くなられました。NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」を皮切りにたくさんの子供向け番組に関わり続け、小説家、劇作家としても活躍された人でしたが、さらにもう一つのライフワークが「憲法」でした。「井上ひさし 憲法」で検索すると多数の本がリストアップされてきます。多くは語りません。5月3日に合わせて、ぜひこんな本も手に取ってみてください。イエに、心に、そして国や世界にも春を呼ぶ、そんな5月3日になればいいですね。


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