素敵な家族の時間を思い描く、コミュニケーション空間作りコンテスト

#056テーマ
「素敵な家族の時間を思い描く、コミュニケーション空間作りコンテスト」


“アイデア・タイトル”
「イエに閑暇なスペース、大切な話をする〈ENGAWA空間〉を」
by ハザマ


“メッセージ”
はじめに前置きのお話をさせて下さい。今、久しぶりにとても面白く観ているドラマがあります。NHKの「朝の連続ドラマ小説」『ゲゲゲの女房』。妖怪博士で知られる漫画家、水木しげるさんの奥様の伝記です。私は大正や昭和初期の日本の生活文化にも興味があって観はじめ、まだ始まって間もないのですが、そこにあるおばあちゃんの姿が素晴らしい。小さな主人公の少女やその兄弟たちに、いつも話して聞かせるんです。寝る前には古いおとぎ話を、お盆にはお供えや精霊舟のことを、悩んでいると素敵な願い事のしかたを…。おばあちゃんと子供たちが話す光景がしみじみ豊かで、どこか安堵させてくれるんです。昔ながらの日本の光景といえばそうなのですが、知恵を蓄えた年寄りの大きな存在を感じたり、ゆるやかな日常時間を生きる大切さを知らされる思いです。


そんな物語風景のなかで、少女が眠れない夜におばあちゃんと話を交わしていたのは「縁側」でした。縁側は、のんびりお庭を眺めたり、日向ぼっこしたり、お茶を飲んだり、家族と会話したり、季節の行事を楽しんだりと、日本のイエではいろんな役割を持っている空間ですよね。そして家族共用のスペースであり、用事のある空間から少し離れたのんびりと閑暇な空間であり、イエの内と外の中間にあって心身がリフレッシュする感覚もあるように思います。だからお茶の間・リビングとはまた違った語らいの場。そういえば、ひと昔前のイエだと、2階から外に出た物干し空間も縁側に似ていて、夕涼みをしたり、星空を眺めたりという場所でしたね。


もちろん、イエに縁側があれば言うことなしですが、たとえばマンションでもベランダやテラスにも縁側の空間を作ればいいなと思うのです。〈イエはてな〉でもすでに、縁台を利用した気軽で風流なコミュニケーション空間作りが提案されてきました。そのアイデアを活かして、上に書いたような日常時間を過ごす〈ENGAWA空間〉があるイエにすると、きっと静かな時が流れはじめます。家族の誰かがそこにいて、小さくも大切な話をする。〈ENGAWA空間〉はそんな場所。ベランダに少しゆったりめに縁台を置くだけでもいいし、小卓や緑を配したり。ガーデンテーブル&チェアでもいいですよね。空間作りそのもののアイデアではないのですが、つまり、いつも閑暇で静かな語らいの場所としてある〈ENGAWA空間〉をもつ、という発想のご提案と言ったらいいでしょうか。おばあちゃんも、お父さんも、子供たちも、ふうっと力を抜いて、風を感じながらしばし静かにお話が出来る空間。そこに、『ゲゲゲの女房』に出てくるような家族の光景が生まれて、小さな悩みごとも、今日あったうれしいことも、おとぎ話や昔話も交わされるといいなと思いますw


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※今回の「いわし」ご投稿は4月12日(月)正午で終了とさせて頂きます。
※今回のミシュラン評価(ピックアップ賞)は4月12日(月)に「イエはてな」にて発表いたします。
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