「組」「リボン」「暦のことば」+「縁起物」

#050テーマ

」「リボン」「暦のことば」+「縁起物


“リブ・ラブ・サプリ〜FORTUNE”フレーズ
「昆布・梅に四季の彩りを組み合わせて楽しむ〈季節の三福茶〉」by ハザマ


“メッセージ”
以前に〈イエはてな〉で、「新年早々に大福茶(おおぶくちゃ)を」というフォーチュン・サプリをid:Lady_Cinnamonさんが下さって、私は福茶の歴史にはじめて触れました。
http://q.hatena.ne.jp/1246423837/223379/#i223379
そこで、「新年に初水を汲んでお湯を沸かし、煎茶に梅干、結び昆布などを入れるだけ。そして家族そろって、お節料理をかこみこの大福茶をいただく縁起茶」「初物の薬茶」というご紹介とともに、「お茶と旬のものを組み合わせて味わうというのも楽しめますね」というメッセージがあったんです。それは楽しい!と思ったことを、今回の「組」テーマで思い出しました。


まず「福茶」を調べてみると、大晦日・正月・節分などに縁起を祝って飲まれてきたお茶で、昆布+梅干し+黒豆に緑茶を注いたものが一般的なようです。「昆布はよろこぶ」「豆はまめまめしく働く」「梅は松竹梅や四君子花などに入っている縁起のいい花」という縁起物の組み合わせ。特に正月は「若水」を沸かして「大福茶」と呼んで無病息災を祈っていただき、節分には福豆を三つ(縁起のよい吉数)入れて節分の福茶として飲まれたそうです。


一方、「三福茶」という言い方があり、これは現在でも結納や慶事の席で緑茶を出すのは「お茶をにごす」につながることから代わりに出される「桜湯」や「昆布湯」に関係しているようです。それが今では、昆布+桜の塩漬け+もち米という三つの縁起物にお湯を注いだ「三福茶」になっていて、出産から長寿、新築や開店などどんなお慶びの席にもよいとされているそうです。


三つという数字も吉数というので、さて、おだしがきく昆布と味わいも体にもいい梅干しを基本として、そこに季節の香りをプラスして暮らしのなかで楽しむ「季節の三福茶」を考えてみました。注ぐのは、煎茶でもお湯でもいいと思います。


煎茶と結び昆布と梅を基本にして、私なりに「季節の三福茶」を考えてみました。
◆1月お正月 黒豆を入れた元祖「大福茶」。
◆2月節分 イエにまいた福豆を香ばしく煎って入れる伝統の「節分福茶」。
◆3月桃節句 雛あられや揚げ餅を入れて香ばしい「あられ福茶」。
◆4月お花見 桜の塩漬けを加えて春の香りの「桜福茶」。
◆5月新緑 よもぎを摘んで乾燥させた野草茶を入れて「よもぎ福茶」。
◆6月初夏 梅干仕込みの時季に出る紫蘇を入れて「紫蘇福茶」。
◆7月土用 甘さで暑気を払う「土用餅」にならい、つぶあんを入れて「土用福茶」。
◆8月盛夏 緑茶を白湯にし、麦茶の実を入れて「麦福茶」。
◆9月お月見 古くお供え物のひとつである枝豆を甘いずんだに煮て「ずんだ福茶」。
◆10月新蕎麦 新蕎麦の実を焙じて入れて「蕎麦福茶」。
◆11月新嘗祭 新穀の実りを祝って、新米を炒り米にして「新米福茶」。
◆12月年越し 緑茶を年越し蕎麦のそば湯に、梅は風邪予防に焼いて「大晦日福茶」。


こんな感じになりましたが、季節ごとに加える味は、もちろんこの限りではありませんよね。6月には青梅を甘く煮て「青梅福茶」でも、7月は「ほおずき福茶」にしても、というように、いろいろ考えられて楽しい。昆布と梅に香ばしい穀類はすべて合いますし、甘い小豆なども案外合うものです。
なんだか一年じゅう福を願って欲張りな感じになりましたが、四季折々、気の向くままに「季節の三福茶」をたのしめたらいいなと思います。家族揃って、湯呑みを持ちながら季節の語らいのひととき、いかがでしょうか?


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※今回の「いわし」ご投稿は3月15日(月)正午で終了とさせて頂きます。
※今回のピックアップ賞は3月16日(火)に「イエはてな」にて発表いたします。
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