「春は厚着に、秋は薄着に」by id:vivisan


昨年の秋のちょっと寒くなった時、おもいきり厚着をしたんですが、中国の方に「あんまり急に厚着をしないほうがいいよ。少しずつ体にならしていったほうがいいよ」と言われたんです。
実は、中国には「春?秋凍」という諺があって、この意味は「春は厚めに服を着て、秋は薄めに服を着る」ということです。「?」は「覆う」と言う意味で「春は急いで薄着になってはいけない、秋は急いで厚着なってはいけない」と言う意味で、要は「身体を気候にゆっくり順応させなさい」ということです。
そこで、これについて少し調べてみました。
冬の間はどうしても免疫力の低下が否めません。春は立春から立夏までの間の三ヶ月のことを指しているのですが、寒暖の変化が激しい一方で、体の方は冬と違い毛孔が開いてくるので、邪気が体に入りやすくなり、抵抗力のないひとは、カゼなど引きやすくなります。
現在の気温も全くそれがいえるのではないでしょうか?つい何週間前には雪がちらついていたのが、いきなり気温が二十度近くになり、うちではラッパ水仙が咲き始めました。と思うと、また10度くらいの寒さに戻る。コレを繰り返して、本当の暖かさがやってきます。免疫力が高まるまで厚着でカバーをしてあげようという考えですね。
あと春の寒さについて考えてみると、空気の乾燥があります。冬の間も空気の乾燥がありますが、春の間も実はそうなんです。この乾燥がお肌にはよくないんです。
あと、ちょっとつらいのは足のむくみなんです。この春の間にむくみが強いなと感じる人は、朝晩の冷えがまだあるにもかかわらず、衣替えを早くしてしまうこと。そしてもうひとつは、冬の間の寒さや運動不足で収縮していた足の筋肉に疲労が蓄積していること。
もうひとつは暖かくなったから冷たい水分をとりすぎてしまうことってないですか?


そこでこの諺に基づいて現在の私の「余寒の克服法」です。
第一に体の外から考えてみます。まずは早すぎる衣替えは控えるということ。これは免疫力を温存させておくため、そして春の乾燥から守るため。もうひとつは足のむくみを守るためです。
といっても冬と同じ厚着では、汗をかいてしまい、それで風邪を引いてしまうことも考えられます。なので、重ね着をオススメします。薄めのコートにしてもかまいませんが、中に着脱可能な一枚を完備する。他のツリーにもかかれてありましたが、カーディガンやうすめのフリースを一枚用意しておくだけで十分違います。
そしてマフラーがわりにストールを用意します。これは首を暖めることによって暖かさを温存すると共に乾燥から肌を守ることにもつながります。ストールなら色も豊富。なので春を感じさせるやわらかめな色合いに変更すれば、首を乾燥からも、寒さからも守ってくれ、ますね♪
そして足はいきなり薄いストッキングにしない。朝晩の寒さのことも考えて冬までとはいかなくても少し厚めのものにしたり、色も明るめのものにするのもいいかもしれません。また薄めのパンツをはいても中にあたたかめのストッキングやレギンスなどをはいてみるのもひとつの方法です。またおなかの周りを冷やさないことも大切です。


第二に体の中から考えてみます。免疫力を高める努力をするということです。免疫力が高まれば、少々の気温の差があっても体調を崩すことはなくなります。また暖かくなって細菌感染による病気が増える季節にもなってきます。
まずは殺菌の力が強いものを探してみました。
ひとつめはニンニク。前回の「滋養食」のテーマのときに、ハザマさんをはじめとして書かれていましたね。ニンニクのもつアリシンがそうです。このアリシン、強力な抗菌力、殺菌力があり、コレラ菌チフス菌、ブドウ球菌大腸菌結核菌などを殺すほどの凄い力をもっています。天然の抗生物質といわれるゆえんだったりします。
あと殺菌効果をもつものにはクロロフィルがあります。主に緑黄色野菜に多く含まれており、クロロフィルの誘導体であるクロロフィリンの薬理作用に細菌の繁殖を阻止する作用や脂質の酸化を抑える作用があります。またビタミンCとの相乗作用によって、肌の炎症などもおさえてくれ、肌にもよいんですね。
この緑黄色野菜には、ホウレンソウや小松菜、ブロッコリーなんかがあります。これらには、ビタミンCも多く含まれていますね。ということで緑黄色野菜がおすすめ!
とくにホウレンソウは、栄養素がバランスよく含まれているので、オススメです。


次に免疫力の高いものを探してみました。すると、免疫力がある栄養素ってけっこういろいろな種類があることに気づきました。ちょっとあげてみます。
・大根のイソシアシアネイト
大根の辛味成分であるイソシアシアネイトは、抗酸化の働きがあり、皮との間に多く含まれているので、よく洗って皮ごと食べるのがよいのだそうです。大根には消化作用もあるので、できるだけ生がよいので、大根おろしがおすすめです。
・長いもムチン
長いもなどのぬめりの要素ムチンは、たんぱく質の分解を助ける成分です。。たんぱく質は細胞の材料となる栄養素なので、免疫力を高めるためには必要不可欠です。また長いもには消化作用もあります。また最近の研究によると抗酸化成分を含まれていることがわかってきたようです。そんな長いもにはすりおろさないのが大事なんだそうです。長いもを千切りにしてサラダにしたり、梅肉あえなんかがオススメです。ワサビであえても可です。
・鶏肉のたんぱく質
鶏肉はたんぱく質が豊富でまた低脂肪です。また鶏肉に含まれるアミノ酸の一種であるカルノシンアンセリンに抗酸化抗力があるとわかったそうです。
タンパク質の代謝によいとされるビタミンB2をもった食物といっしょに食べるとよいのだそうです。鶏肉のカシューナッツ炒めがオススメ。
・ニラの硫化アリルとビタミンA・C・E
免疫力を高めるには、体内にはいった栄養素がエネルギーとして効率よく燃える必要があるんですが、そのエネルギーのもと糖質の代謝に必要なのはビタミンB1でその働きを助けるのが硫化アリルなんだそうです。これをもっているのがニラです。
「硫化アリル+ビタミンB1+糖質」の組み合わせを考えると、おすすめなのはニラレバなんですが、イエでつくるなら卵でとじたにら卵にご飯をつけるのがよいのではないでしょうか。


ほかにもヨーグルトの乳酸菌、納豆のイソフラボンなどもめぐりめぐっては免疫力を高めます。こういった食べ物を効率よくたべていくことによって免疫力をたかめて風邪や細菌に負けない体をつくっていけば、春を謳歌できるのではないでしょうか?
こうやってめぐりめぐって相性のよいものを探して食事のメニューに加えれるように考えていくのもまた楽しみのひとつ。


第三にこれも体の内側からみなおすことになるのですが、ラダを冷やす食べ物や飲み物を極力控える。今はまだ冷たい飲み物は少し我慢して、体をあたためるといわれるものを取り入れてみる。他のツリーにもでていましたが、生姜は体をあたためるものとしてとてもすばらしい食材なので、わたしもお味噌汁にいれて飲んでます。まだまだ体をあたためるといわれる冬ののみものは手放さないほうがよいようです。


春はまだ寒いですが、「春は厚着に、秋は薄着に」から、体の外と内から体を季節にだんだんと慣らしていくという考え方はもっともなことだと思いました。とはいえ、人の体も個人差があるので全員がこれにあてはまるというわけではないかもしれません。しかし免疫力を高めることや体を冷やさないことは万人に通じることではないかなと思います。
厚着も春らしい色のコーディネートを考えるのも楽しみであり、免疫力を高める食材さがしとメニューを考えるのもまた楽しいこと。こうやって楽しみながら実践していけば、そのうちに体も季節になれていると思います。そのときが本当の衣替えかな?と私は思います。


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