★★★(三ツ星)

「祖母の着物がよみがえりました。」by id:VEGALEON


毎年、年末になると母の妹(私の叔母ですね)が翌年の「干支の色紙」を手作りして送ってくれます。
今年も「寅」の色紙を送ってくれました。
しかし今年の色紙は、いつもと少し違いました・・・
いつもは干支の動物のカワイイ絵柄なのですが、今年は御覧のように文字です。


最初は筆で書いた文字かと思いましたが、よく見ると「布」で出来ています。
切り絵のように「布」を丁寧に細工してあります。


その晩、母が妹に御礼の電話をしていると母が感慨深く「色紙」を眺めていました。
電話を切り、私にその意味を説明してくれました。
この色紙の文字は、「祖母の着物」から作られているのです。
祖母は、白寿(はくじゅ)数え年99歳を迎えて100歳を前に他界しました。
その「祖母の着物」から母の妹が、この色紙を兄妹全部の分を作ったのです。
祖母は8人の兄妹を育て上げ、いつも笑顔を絶やさない明るい人でした。
お盆や正月には子供、孫が沢山集まる求心力の源でした。


特に私は祖母に面倒を看てもらいました。
私が孫のなかで唯一、一人っ子だったせいもありますが、
私の父が病気で入院ばかりしていましたので、母は看護でイエを空けることが多く
その度に祖母が泊まりがけで私の面倒を看てくれたのです。
そんな祖母にろくに孝行もしないまま他界してしまいました。


しかし、この色紙を見て祖母を思い出す機会が増えました。
いい思い出です。
偶然ですが私は寅年生まれですので、今年だけでなくても部屋に飾っておいても違和感はないと思います。
お守りのつもりで飾り続けたいと思っています。


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★★★ ミシュランコメント

何てあったかな思いのこもったメモリアル・ファブリック・スーヴニールなんでしょう! 心に響くご家族のエピソードとともにご披露下さって、本当にありがとうございます。実は、私も先のお正月に祖母の着物を何着か親戚から預かってきて、ひとつはみんなに何か記念品を作れないかと考えていたところだったんです。そこに、こんな素晴らしい色紙の記念品をご紹介頂いて、ハッとする思いでした。いつもおばあちゃまを思い出しながら、「お守り」としてお部屋に飾れるもの。寅年に、その文字の背景に着物地を使われたアイデアも秀逸ですよね。家族への思いが生み出した布リメイクアイデア★★★に決定です!!