「おめでたい松葉で温まる松葉風呂」by id:momokuri3


地域によってはお正月の縁起のよいお風呂としても用いられているという「松葉風呂」はいかがでしょうか。これからお正月に向けて庭の手入れをする人も多いと思いますが、松の剪定は10月から1月ごろにかけての休眠期が最適ですから、この時期は一年を通じて、一番松葉が手に入りやすい時期ではないかと思います。自宅に松の木がなくても、立派な松があるご近所に声をかけてみたりするといいですね。公園などの松もそろそろ剪定作業がある時期ですから、よく注意をして見ていると、松葉GETのチャンスがやってきます。
松葉が手に入ったら、適当な量を取り、お風呂のお湯程度の温度の湯でよく洗ってから(葉の表面の油脂分を洗い流すため)、鍋で15分ほど煮出します。その煮出し汁を布巾などで漉して湯船に流し込めば、これで松葉風呂のできあがりです。
注意点は、葉のみを使い、枝を混ぜないこと。枝が混じると松ヤニが浮いて、後でお鍋を洗うのが大変になることがありますので、注意してください。
松葉の煎じ汁の主要な成分は、精油成分、樹脂成分、そしてビタミンCで、血行の促進や冷え性の改善、風邪予防、安眠、ストレス解消、疲労回復、肩こり・神経痛・関節痛や腰痛などの緩和に役立つと言われています。
松は昔から松竹梅のひとつとして喜ばれ、また門松として歳神様のよりしろとされるなど、縁起のよい植物の代表とされてきていますが、こんな薬草としての使われ方もしてきたんですね。松葉風呂は実際入ってみると、とても温まります。そして湯上がりの後も長く体がぽかぽかしていて、保温効果抜群です。
松の葉は陰干しにして松葉茶としても使われますから、お風呂の場合も陰干しした物が使えないことはありませんが、松は常緑であることが縁起のよい植物として喜ばれる所以ですから、フレッシュな葉が手に入れば、それを使うのが一番ではないかと思います。皆さんも松葉が手に入ったら、ぜひ試してみてください。


なお、もひとつおまけに大根葉湯。大根も七草の一つに数えられるおめでたい植物ですが、この葉が入浴剤に使えます。本当は食べた方が体にいいと思いますが、食べるにはちょっと黄色くなっちゃってるなぁ、というような葉っぱがあったら試してみてください。フレッシュな葉でも、適当に刻んで十日ほど陰干しにした物でもOKです。やはり煮出して、その煮出し汁を湯船に入れてください。松葉風呂と同じく、とても保温に優れた薬湯になります。こちらも冷え性や肩こり、腰痛などの緩和にいいと言われています。
家庭菜園で大根を育てている人は、無農薬でお肌に優しい、最高の大根葉風呂が楽しめますね。食べるか浴用にするか迷うところですw


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