「ハロウィンに日本のカボチャ感謝祭」by id:Fuel


ハロウィンかぁと野菜売り場に立ち寄ってカボチャを見ていて、恥ずかしながら初めて気が付きました。輸入カボチャの多さに!
さっそく家に帰って調べてみると、日本のカボチャの生産量は約22万6000トン(2006年現在)。特に生産量が多いのは北海道で、全国の1/3以上を占めるとのことでした。しかし最近は年々減少傾向にあります。
逆に消費量の方は最近は上昇傾向で、一時期減少した消費が持ち直しつつある、と書かれていました。この生産減少と消費持ち直しの間を埋めているのが輸入です。
2005年の貿易統計によると、カボチャの輸入量は12万1732トン。年度が1年ずれているので単純計算は出来ませんが、前述の数値と比べると、なんと国内生産量の半分以上に相当する量が輸入されていることになります。
主な輸入国は1位がニュージーランド、2位がメキシコ、そして3位がトンガです。ま、これらの諸国からの輸入の理由はわかります。それは日本のカボチャの端境期の需要を埋めるため。国産カボチャの流通量が減少する季節の輸入なら、日本の農家に与える打撃もある程度は抑えることができるでしょう。
参考:http://www.pumpkinkabotya.com/knowledge/volume.html
しかし問題は中国産です。カボチャはウリの仲間ですから、ウリミバエの発生が懸念されます。ウリミバエは元々日本には存在しない虫ですから、これが日本に持ち込まれると生態系を崩しますし、さらにウリ科だけでなくナス科植物などにも寄生するため、農業に大打撃を与えかねません。このウリミバエが懸念されるとして従来日本では中国産カボチャの輸入を認めてこなかったのですが、昨年政府はこれを認めてしまいました。
解禁対象地域は農水省消費・安全局長が指定するとしていますが、中国国内でカボチャが移動されてしまえばそんなものすぐに骨抜きです。さらに日本のカボチャとほぼ同じ時期に生産されることになる中国のカボチャのどこに価値があるというのでしょうか。中国産カボチャは日本のカボチャとの競合とウリミバエの危険で、二重に日本の食を危うくするものになりそうです。
そこで「ニッポンのハロウィン・国産カボチャ感謝祭」の提案です。ハロウィンには生産地の分かっている日本のカボチャを買いましょう。日本の露地栽培のカボチャの収穫期は6月〜9月ですが、カボチャは長期保存がきく野菜ですから、今の時期でもちゃんと日本のカボチャが出回っています。
同じ買うなら日本のカボチャと一人が一人に呼びかけるだけで、日本のカボチャサポーターが倍に増えます。そして“食料安全保障”への関心が高まります。
ハロウィンのカボチャ提灯は、これで悪い霊を脅かして追い払うという魔除けの意味があるらしいですから、国産カボチャで無軌道な輸入も追い払いましょう。もちろん良い輸入、必要な輸入もあるとは思いますが、安いから、儲かるからというだけの輸入は、日本の食をだめにします。
ハロウィンは日本のカボチャでおいしく楽しく。日本の農業の豊かな実りに感謝する一日にしたいと思います。


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