リブ・ラブ・サプリ〜SEASON

「本格的な掃除の前には身を潔斎して臨むことも」by id:Catnip


神社の神官は、社殿の清掃に先立って沐浴などで身を清めると言います。掃除には、片付ける、汚れを落とすといった意味とともに、一種の祓い清めの儀式としての側面もありますから、足取りの重い掃除も、こんな事前のセレモニーを真似したらやり甲斐が生まれてくるのではと、大掃除前の沐浴をやってみることにしました。
沐とは頭から水をかぶること。浴は体を水に浸すことを意味します。神道では冷水をかぶったり滝に打たれたりして潔斎するようですが、仏教では温浴が取り入れられ、それが俗化して現代の日本式入浴の習慣につながっています。私は俗人だから風呂でいいやと、とりあえず入浴。あぁいい気持ち。一応潔斎の真似事ですから、お湯の中で目を閉じて手を合わせてみました。これから大掃除だというのに和みます。
気合いを入れるために冷水を浴びて風呂から上がり、さぁ大掃除と取り組んでみたところ、身がサッパリしている勢いで部屋もそれ以上にサッパリさせたくなり、とても気持ちよく、またとても効率よく体を動かしていくことができました。掃除のモチベーションが数倍アップという感じでした。また、こんなふうに気が盛り上がっていると、疲れを感じにくくなるんですね。終わってもヘトヘトという感じがありません。まだ働けるという余力を残して掃除完了。サッパリとした部屋を後に再び仕上げの沐浴です。身も心も部屋もサッパリして、とても気持ちのいい大掃除ができました。
この経験をしてからというもの、掃除しなくちゃいけないんだけど気が重いなぁと感じる時は、この沐浴作戦を実行することにしています。私のこの例はちょっと特殊かもしれませんが、何か自分なりのモチベーションの上げ方が見つかると、掃除がとても楽しくなってくると思います。
なお、高血圧や動脈硬化などの恐れがある人は入浴後の労働は避けた方がいいと思いますし、健康体でもあまり湯に浸かりすぎるとそれだけで心臓は何キロも走ったのと同じくらい働いていますから、開始前の入浴はあくまで身を清める程度。体に負担を与えない程度の時間にとどめることが大切ですが、こんな方法が合いそうだと思う人は、一度試してみてください。清めの気持ちで掃除に取り組むと、終わった後の部屋は目に見えない気まですがすがしい感じがします。