「自然の実りの素晴らしさを実感、秋連休の〈お実見〉ツアー」
by id:momokuri3


連休を利用してちょっと遠出、植物の実りの美しさを満喫する「お花見」ならぬ「お実見」ツアーに行ってきました。


県道を歩いていくと、次第に坂道に。坂道が山道に変わり、この道で本当に間違いないんだろうかと不安になった時、なんと目の前にトンネルが現れました。道幅は狭く、ほとんど人間の通行しか考えていないような小さなトンネルでした。妙な補強の鉄骨が、かえって今にも崩れ落ちそうな不安を増幅させます。



ええい、と度胸を決めて進んで行くと、トンネルの向こうは溢れんばかりの深い緑に覆われていました。



山肌には一面の杉の木、そして、他のツリーにイネ科の植物に注目してみたいという書き込みがありましたが、やはり秋はイネ科の季節なんでしょうか。目の前に広がる野原は、様々な種類のイネ科の植物に埋め尽くされていました。



空気に花粉の匂いが含まれている感じがします。私は幸いアレルギーはありませんが…。とにかく見渡す限りイネ科植物の波が続きます。



抜けるような青空とススキ。



道路端の斜面のススキはもう綿毛になっていました。これがススキの実りなんですね。



ススキの綿毛が日の光を浴びて金色に輝いていました。



色んな実り。食べられるかどうかは別として…。






このこんもりと茂る葉はヤマノイモの仲間の葉に違いありません。この蔓を伝っていくと、おそらく見事な自然の山芋が掘り当てられるはずです。もちろん勝手に掘ってはいけませんが…。



ムカゴもたくさん実っていました。豊かな山の実りです。



おーっと、突然超巨大な豆の出現です。周囲の葉と比較して、その大きさを想像してみてください。



これはフジの実です。サヤの中には碁石のような平たい豆が入っています。この豆は煎って食べることも出来ます。


アケビの葉らしきものを発見!!でも私がよく見る物とは葉の形状が異なります。これはいったい何だろう…。



きっと実があるはずと探したら、ありました、ありました。ここにも秋の素敵な実りがありました。最初はゴヨウアケビではないかと思っていたのですが、もしかしたらムベかもしれません。それとももう少しすると実が割れるのでしょうか…。



ふと足元を見ると、栗の実がたくさん落ちていました。メヒシバも負けずに穂を茂らせています。こちらは実ってもちっちゃいですけどw



イヌタデも負けずに栗の実と共演です。



こちらはまた青い栗の実。



これはクルミです。この梅の実みたいに見える果実の中に、あの固い殻のクルミが入っています。大きな木にたわわに実っていました。地面にもたくさん落ちていました。サッと視界の隅をリスが通りすぎていきました。いるんですね、森の生き物。



ちょうちょが、小さな花の蜜を吸っていました。小さな花でも、自然の中では大きな恵みなんですね。



こちらはキクイモかな。外来植物でも、ちょうちょにとっては大切な恵みです。



トンボもいました。それも驚くほどたくさんです。これだけのトンボがいるということは、これだけのヤゴを育める自然の水辺があるということです。素晴らしいですね。



日陰になった葉っぱには、カエルさんも止まっていました。おだやかに、ただおだやかに、時間の流れに身を任せている感じでした。



山道を抜けて平地へ出ると、無舗装の砂利道が続いていました。工事中ではなく、こういう道なんです。舗装された道路しか知らない身には、とても新鮮な光景です。



やっと舗装された道路に出たと思ったら、キチキチバッタさんがお出迎えをしてくれました。どうやら舗装されていても、車なんてめったに通らない所みたいです。


ここから延々歩いて三回ほど道に迷ってバス通りに出て、一時間半待ってやっとバスに乗って帰路につきました。途中、もう紅葉が始まっている木々に出会いました。



宿に着く頃にはもう真っ暗。天候に恵まれた日だったので、夜空も満天の星空でした。あまりに星が多く、どれとどれを結ぶと星座になるのかわかりません。夜は温泉に浸かって極楽極楽。秋の美しい実りに接して心洗われる「お実見」ツアーでした。


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