「礼」「長寿祈願」「アクセサリー」+「縁起物」

#039テーマ

」「長寿祈願」「アクセサリー」+「縁起物


“リブ・ラブ・サプリ〜FORTUNE”フレーズ
「〈帯留〉で季節を愛しみ、縁起を祝う」by ハザマ



“メッセージ”
かんざしなどの髪飾り、着物の帯に掛ける根付、そして帯留(おびどめ)。和装を彩る日本のアクセサリー、なかでも帯留は、季節や縁起物の多彩なモチーフでお洒落心を楽しませてくれて、私の大好きなものです。帯揚や帯締にはそれぞれに着付けの役割があるのですが、帯留だけは何も用がない。帯締の結び目だけではそっけないと、結び目の代わりに紐に通して飾るという、本当に純粋なアクセサリーなんですよね。


明治時代に生まれ、大正後期から昭和初期にかけて全盛期だったという帯留、古いものには本当にさまざまな素材やデザインがあり、季節や場によって、着物や帯とともにコーディネートされてその装いを楽しまれてきました。
たとえば、春には土筆や筍や蝶。夏は水紋に蛙、蜻蛉、団扇、金魚。秋は菊や楓、、栗や葡萄や柿の実。冬は梅に牡丹に椿の花…。また、お正月は羽子板や干支の動物、お月見には月兎、お慶びの日には宝亀や鯛などの縁起物といったふうに、折々の歳時記やお祝いに合わせたモチーフを選んでは、身につけたわけです。


写真は、私の手元にある帯留のいくつか。左上から、お祝いの席のために求めた夜光貝の「鶴」、今年のお正月に装った白珊瑚の「瓢箪」、赤い色とベビーパールが付いたものはお花見にもぴったりの「桜」。右手前はこの夏に大活躍した黒鼈甲の「竹」、やはり夏に涼しさを感じる透明の「ガラス」、そして私が「にこにこ仲良し」と名付けている(笑)木の二つ玉。まだまだ四季を彩るほどはありませんが、少しずつ、季節のモチーフを集めたり手作りしていきたいなと思っています。帯留作りのアクセサリー・パーツもあるので、陶器の箸置やブローチなどいろんなもので作ることが出来るんですよ。


素材も本当にいろいろなんですよね。彫金、木彫り、象牙、珊瑚、陶、七宝、鼈甲、蒔絵、螺鈿、貝細工、木目込、刺繍、宝飾、ガラス、セルロイド…。『伝えたい日本の美しいもの おびどめ』(貴道裕子著、スーパーエディション、2001年)という本など眺めていると、昔の職人さんの手技にも惚れぼれしますが、やはり一つひとつに季節を愛しみ縁起を祝う日本人の美意識がこめられた意匠が素晴らしい。帯留は、服飾のアクセサリーであるとともに、心にまとう美でもあるんだな…。私の暮らしのささやかな楽しみである着物、そして帯留で、日本の季節と縁起をもっと愛しんでいきたいです。


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※今回の「いわし」ご投稿は9月14日(月)正午で終了とさせて頂きます。
※今回のピックアップ賞は9月15日(火)に「イエはてな」にて発表いたします。
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