ヒヨドリby id:gallerybaaba


数年前、我が家に定住したヒヨドリがいました。
家賃を払わない代償として、たっぷり観察させてもらいました。


冬の間、庭の花蘇芳の木に刺してあったミカン(本当はメジロ用)を食べに来ていたヒヨドリ
春なって、花蘇芳の隣にあるビワの木に巣作りを始めました。


ビワの木はかなり大きく、葉もふさふさ生えているので、下から猫などに襲われることもなく、空を飛ぶ他の鳥からは目隠しとなり、ヒヨドリの目には“子育てによい環境”とうつったのでしょう。


ところが、わが家の2階の小窓をあけると、ちょうどヒヨドリさん家と同じ高さ。
巣の中は丸見え。卵は4〜5個ありました。
それを知ったヒヨドリの警戒心は上昇。
こちらは観察したいので、ついつい小窓を開けてしまいます。
ヒヨドリと視線が合うこともしばしば。そのたびにヒヨドリ育児放棄。しかし、窓を閉めてしばらくすると必ず戻ってくるので、安心して見ていました。


その繰り返しを重ねること、2週間ばかり…。
ようやくヒナが孵りました!
ヒナたちは食欲旺盛。親鳥は超忙しそう。
巣立ち間際なると鳴き声は大音量。うるさいことうるさいこと…。
たまに親鳥が出かけているときを狙って、孫たちがそーっと小窓を開け、わざと甲高い声で「ピャッ!」と鳴きマネをすると、ヒナたちは口大きく開いてピャッーピャッー鳴き出します。親鳥が鳴いたと思ったのでしょうか…。


やがて巣立ちのとき。
兄姉たちは上手く巣立ちできましたが、末っ子は巣から脱落…。
慌てて人間の手で、巣へ戻してみました。
その間、親鳥は気も狂わんばかりの鳴き叫び。
しかし、その子も2〜3日のうちに無事巣立つことができ、ヒヨドリ家は空き家と相成りました。
めでたし、めでたし!


今年も春先までは庭に来ていたのですが、その年以来、巣づくりはしてくれません。


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