リブ・ラブ・サプリ〜FORTUNE

「魔法の鍵」by id:lovelykuma


小さいときに母からもらった魔法の鍵
私も家の鍵をほしいとダダをこねた幼稚園の頃
母がかわいい紐をつけて1本の鍵をくれました
「コレは、魔法の鍵。あなたが大きくなったときにその鍵が合う場所を見つけて開けてね」
毎日のようにその鍵を眺めて、宝物箱にしまっていました。


小学生になっても時々出してきてその鍵がどこにあうのか探偵ごっこをしていました
が、どこにも合わない


中学、高校と進みそのうち鍵の存在を忘れてしまいました
大学に進学するときに、荷物の整理をしていて出てきたのを期に思い出すことに
母に「結局どこの鍵なの??」と聞いても
「さぁね^^ 20歳になってわからなかったら教えてあげるわよ」と、はぐらかされ
成人式を迎えた日、「おいで」と手招きを
何だろう?と母の部屋に入ると「ここ、ここ」と、
母が嫁入り道具にもってきた桐タンスの中の引き出しを指しました
そこには見覚えのあるあの大事にしていた魔法の鍵が!!
なぁんだ、こんなところにあったのかぁ。
ドアが2重になっているのでちょっとわかりにくい上に、取っ手の部分が黒くて鍵穴もよくわからなかったのです。


開けてみると、なんと、私のへその緒と私がおなかの中にいるとわかってから今日までの成長記録を綴った日記がありました。
毎日かかさずつけられた日記。
最初のページには天使が舞い降りた日とかわいい赤ちゃんの絵が描かれていました。
そのあと、こんな言葉を話せるようになった、苦手だった椎茸を一口食べた、高校に合格した、ダイエットをするといって食事の量が減った、髪を切った、将来ずっとお母さんと一緒に住むといってくれた、など小さなことから大きな変化まで詳細に書き記されていました。
毎日、毎日私を見守っていてくれたんだな、嬉しさで胸がいっぱいになりました。
そして今日。
「成人式を迎えることができた。かわいい着物姿をみんなに自慢したい。私の一番の宝物」
と、書かれていました。


魔法の鍵は一生私の宝物。お母さんも、お父さんも、家族みんなが私の宝物。家族っていいですね^^