「A先生とB先生が結婚する!校内おめでた大作戦!」by id:YuzuPON


中学生の時のことです。英語のA先生は若くかわいい先生で、男子生徒の憧れの的でした。
数学のB先生は、男にしては小柄で、しかも童顔だったので、いつも生徒から「ちゃん」づけで呼ばれるような先生でした。でも気さくな先生なので、時には男子生徒の恋愛相談などにも応じてくれるような、頼れる兄貴的存在でした。
そんな二人が付き合っているという情報が飛び込んできました。えー、嘘だろう、まじかよ、俺A先生好きだったのになどと、男子は大騒ぎです。そうこうしている間に、なんと二人が結婚するという話が飛び込みました。
日頃B先生に青春お悩み相談(笑)で世話になっている仲間が集まって、校内で祝賀集会をしようではないかという話がまとまりました。女子も数人参加して極秘の実行委員会を結成。女子がA先生と接触をして二人の都合のいい日を聞き出し、男子が校長先生にかけあって教室の使用許可を願い出ました。すると、なんとその結婚の仲人は校長先生だということがわかり、校長先生も校内サプライズパーティーに大賛成してくださいました。そこで校長先生も極秘の実行委員の名誉会長となって、一気に実施に弾みがついてきました。
いよいよ極秘パーティーの当日です。その日は日曜日でしたが、特別に校内の使用許可をもらっています。午前中、主だったメンバーで使う教室(音楽室)の飾り付けを行いました。午後からは、まず生徒が集まって段取りの打ち合わせです。そろそろA先生とB先生がやってくるという時間になって、後門の前にみんなで並んで待ち受けました。やってきた二人を拍手で出迎え。かなりの大人数だったので、それは盛大な出迎えになりました。女子が二名、それぞれA先生とB先生に花束の贈呈。その後音楽室に移動して祝賀集会が開かれました。仲人の校長先生にご挨拶をいただき、ジュースで乾杯。続いて友人(特に親しい生徒)のスピーチです。聞きかじっていた結婚式の披露宴のまねですが、A先生B先生の面白いエピソードが色々出て笑えました。そして、A先生、B先生それぞれから、お二人が結婚に至った動機などをお話しいただきました。中学生がはじめて聞くナマの恋愛の話に、みな赤面しながらも聴き入りました。そして、愛し合うことのすばらしさを熱を込めて語ってくれるこのすてきな二人に感動しました。女の子なんか数人、泣いてましたね。そのあとは即興の隠し芸などをして、楽しく過ごしました。
私たちはこの先生方の結婚によって、純粋に愛し合うことのすばらしさを知りました。まだ恋愛を知る前に、理想の恋の姿に触れることができました。遊びではない、ゲームではない、二人の人生を重ねていくような真剣な愛し合い方を知ることができました。私はまだ未婚ですが、いつかA先生とB先生のような恋愛の末に愛のある家庭を築きたいと夢見ています。A先生、B先生、ありがとうございました。先生方は、何よりも大切なことを、私たちに教えてくれました。


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