「日本に憧れる!ブルーノ・タウトが作ったイエ」

「日本に憧れる!ブルーノ・タウトが作ったイエ」by ハザマ


もう10年以上前に、『近代建築のあけぼの/宇宙建築士がみた夢』ブルーノ・タウト展を観に行って、ブルーノ・タウトという人と作品に衝撃を受けて以来、ずっと憧れ続けています。このドイツの建築家、もともとは美術家で、ガラスで出来たグラスハウスを作ったり、大自然の中にキラめく一大ユートピアを建設する「アルプス建築」という壮大な構想を抱いたりした超ロマンティカーなのですが、日本文化をこよなく愛した人でもあります。桂離宮や寺院建築を研究し、実際に日本にも住んで、いくつかの邸宅を作りました。それが1936年に竣工した東京・麻布の「大倉邸」と、熱海の「日向邸」。
これが、異国の人から見た日本への憧れが詰まったジャパニーズ・ヴィラなのですよ。もともと直線的な日本建築の粋はそのままに、タウト独特の赤・黄色・水色などの深い原色が壁や天井に大胆に配されて、ウルトラモダンな日本のお屋敷。外にはぐるり、松など日本の樹木に彩られる緑の庭。日本ってこんなにカッコよかったの?!と、日本人も憧れてしまう日本という感じです。ちょっと贅沢過ぎて、私には落ち着かないかもですが、一度住んでみたいです。あんな広々と美しい日本邸宅で、1カ月でいいから閑暇な日々を過ごしてみたい!舞台と階段のある大広間で宴に興じたり、日がな一日、居間から一面の庭を眺めていたり…。写真を見ながら溜め息です。
現在は「大倉邸」はなくなってしまい、唯一、重要文化財・旧日向別邸ブルーノ・タウト「熱海の家」として2006年から熱海市によって公開されているそうですから、一度赴いてみたいと思っています。サイトにはタウト色の冴える空間の写真が載っていないのが残念ですが、ご興味のある方はこちらを見てみて下さい。


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