「母は出刃包丁名人!」

「母は出刃包丁名人!」by ハザマ


うちで一つ、名人芸をご披露するとしたら、あらゆる魚を前にした母の鮮やかな出刃包丁さばきでしょうか。大出刃、小出刃(母命名)を使いこなしてそれは見事にさばきます。それもそのはず、母は元々漁師の娘。地元は瀬戸内海ですから、昔はカツオやマグロといった大きくて切り身になって売っている魚はほとんどなく、小魚(メバルカサゴ、アジ、イワシ、サンマ、サバなど)ばかりですから、魚の処理は鍛えられるわけです。小さな魚は小出刃でさっさとお腹を開け、細かいところまで歯ブラシできれいに処理。頭がついたままの魚が美味しいと知っていますから、ヤズやハマチも一本買いして大出刃でさばき、アラまで無駄にせず使います。お刺身も家でおろすと新鮮でたくさん取れて安くつく、と、大食一家ならではの発想ももちろんアリ。そして、こんな新鮮なサバのお刺身なんてちょっと食べられないよ!と魚屋のオッサンのように自慢してます(笑)。
いつだったか、父が会社の北海道旅行のお土産で送ってきた大きな生鮭をさばいた時は一大イベントでした。まな板などで間に合うはずもなく、ダイニングテーブルいっぱいに新聞紙を敷いて、豪快な解体ショー。私はちまちまイクラを洗っただけ。
ご近所の人が大きな魚をもらった時など、呼ばれて出張解体もしてます。包丁一本〜♪さらしに巻いて行くわけです。
加えて一家全員、さまざまな魚の食べ方を母に仕込まれましたので、アラ炊きの頭や頬の身、目玉まで平らげて残るは骨ばかり。猫が食べるところもないほどです。おかげで私は魚を食べる名人になりました。が、せっかくなのでこの夏休み、出刃包丁名人に魚おろしの実習をしてもらおうと思ってます(^^)。


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※今回の「いわし」ご投稿は8月2日(木)正午で終了とさせて頂きます。


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