「俳句で」by id:to-ching


夏を一番感じさせる一句。
「とんぼつり 今日は どこまで 行ったやら」
大好きな句です、かなり昔の句ですが、元気の良い坊やが朝からトンボを取りにいきました、それを見守る母親(父親?)の暖かいまなざしが感じられます。きっと帰ってきたら、虫かごにトンボが、そして坊やは美味しそうに冷えた麦茶を飲むのでしょう・・・
夏らしい良い句と思います。

同じ作者で


朝顔に つるべを取られ もらい水」           
これもいいですね〜。だいたい「つるべ」なんて落語家と思っている人が多いご時世。「つるべ」は井戸水をくみ上げる今で言うロープの様なもの、そこに朝顔の蔓が絡まった、井戸水をくみ上げるにはその「蔓」を除去、切断しなければならない・・・・

でもそれは出来ないので、近所からお水を頂く・・・こう言う意味です、はっきり言って日本人の自分だけがよければ良い!という感覚とは全く違う良い時代だったのでしょう
風流で実に良い時代も日本にはあったのだと思う次第。


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