ディア・ライフ #012 pickup5



みなさまこんにちは、hazamaです。先の土日は、満開の桜が一番の見頃を迎えたマチがいっぱいでしたね。みなさまいかがお過ごしでしたか? 私は天気のよかった日曜日、毎年出掛ける「井の頭公園」へ、ふらりとお散歩。今年もたおやかな春の空を映す池の水面にたくさんの桜が咲き誇り、それはそれは見事な景色でした。ぽこぽこと枝を覆い尽くす花の淡い紅色は、ココロをあたたかく包み込んでくれるようで、本当にほっと和むひとときでした。毎年いくつか同じ場所からカメラを向けるのですが、やっぱり何度観ても感動する美しさ。今年はひときわ感慨深く、目にもじっくりと焼きつけましたw


#012 ピックアップ賞・ノミネート賞

さて、今日は“ディア・ライフ”#012のピックアップ賞・ノミネート賞のご紹介です。今回のイエと暮らしのショート・エッセイ、「家庭訪問から会食まで!わが家の来客と集いの思い出」のテーマで、実にさまざまなお客さまお迎えの光景が綴られて面白かったですね! ナント、神社の神主さまを迎えてというエピソードや、担任の先生がうちにお泊まり!?という思い出、そして外国からのお客さまに、大学の先輩、お父さまのご友人……。お友達やご親戚はもちろん、可愛いワンコのお客さままで。お蕎麦、お好み焼き、大吟醸酒など、食べものや飲みものを囲んでのエピソードも楽しかったw 和やかな時間も、家族みんなてんやわんやのひと幕も、それぞれイエにはユニークな物語があるものだなぁとじっくり読ませていただきました〜。

そんななかから、今回も人との交流の情景が目に浮かぶような素敵なメッセージを、ピックアップ賞・ノミネート賞に選ばせていただきました。いつもながら、全部をピックアップ賞に選びたいほどどれも充実したお話、本当にどうもありがとうございました!


*今回のピックアップ賞は、4月15日(金)の〈イエはてな Press Room〉の記事にてご紹介させていただきます。

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「異国の風を感じた伯父の訪問」by id:offkey


ブラジルに住んでいる伯父が我が家に初めてやってきたのは、私が幼稚園の頃だったと思います。
思います、というのはそのときの記憶が残ってないからなのです。
アルバムを見ると、家の前で伯父と私たち家族が写ってる写真があって、なぜか私は大泣きしていました。でも伯父が怖かったわけではなさそうで、というのも、市内の大きな公園へいって伯父と一緒に写っている写真はにこにこしていたからです。
地球の裏側に住んでいる伯父が再びやってきたのは小学校も高学年になったころでしょうか。
この時の記憶は残っています。
外国とは全然縁のない我が家に訪れた伯父は私の目には珍しいお土産をたくさん持ってきました。
たとえば、ビンに砂を詰めて絵を描いた置物。これはどうやって作るんだろうとしばし見入ったものです。
また、青く光る羽根をもった美しい蝶を真ん中にかざり、貝殻で額縁を作った壁掛け。日本では見ることのない色合いの蝶に異国の憧れが掻き立てられます。
それから、両側を封印した木の切れ端。
封印をはがして植木鉢に植えると葉っぱが出てくるというのでこれもまた不思議な心地がしたものです。外国語で書かれた名札が読めなくて、伯父に読んでもらうと、「デラッセイナと書いてあるね」といいました。
ラッセイナ。
その木はバナナかとうもろこしのように鮮やかな緑の大きな葉をつけました。
後年、それがドラセナの一種だと知り、ああ、だからデラッセイナなんだなと納得したり。
それからオリーブオイル。
このオイルはバージンオイルではなかったので、クセがあり、当時の私たち家族にはちょっと食べられず、揚げ物に混ぜて使ってたりしたのを懐かしく思い出します。
伯父の奥さん、すなわち私からみると伯母ですが、彼女はとても社交的で話の場を一番盛り上げてくれました。
話している内容はおもに父の兄弟のことだったりするのですが、ブラジルで出会った人の話をすることもあって、そんな話を横でぼんやり聞いていました。
そして、ブラジルってどんなところなんだろうなあと想像したり。
伯父さん夫婦は異国の風を運んできてくれたのでした。
さすがに遠い国なので、その後は我が家にやってくることはなかったのですが、伯母が毎年クリスマスカードを送ってくれてそこにも異国の匂いがします。
伯父の訃報を聞いたのは奇しくも私が退院した日でした。
クリスチャンの伯父にあてはめるべきことではないかもしれませんが、今年十三回忌を迎えます。


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「プロの蕎麦職人がお客様、おもてなしは無謀にも父の手打ち蕎麦」by id:Fuel


母方の遠い親戚に、プロの蕎麦職人がいます。小さな蕎麦屋ですが、一貫して手打ちの自家製麺にこだわり続けて何十年というお店のご主人です。そのおじさんが所用で上京してくることになり、わが家に立ち寄りたいと連絡してきました。しかもその目的が、父の打つ蕎麦だというのです。せっかく近くまで行くのだからどんなものか一度味わわせてくださいとのこと。おじさんにしてみればプロのちょっとした洒落っ気というところでしょうが、父にしたら大事件です。


いよいよ、老舗のご主人がやってきました。父はこの日のために選びに選んだ蕎麦粉を取り寄せ、何日も前からまるで運動会前の子供のように浮き足立っていました。まずはるばるたずねてきてくださったおじさんにお茶など召し上がっていただきながら世間話ですが、おじさんもお蕎麦が好きで好きでたまらない人ですから、自然に話はそちらの方へ。父はもう、憧れの野球選手にでも会った子供のように目を輝かせて聞いていました。


いよいよ父の蕎麦打ちです。蕎麦は打ちたてが命ですから、素人が素人なりに少しでもおいしい蕎麦をお出ししようと努力するなら、必然的におじさんが見守る前で打つことになります。父は緊張しまくりでしたが、蕎麦の打ち方は一つじゃない、人それぞれ色んなこだわりがあっていいし、色んなやり方があっていいんです、いつもやっているように自由にやってくださいとのお言葉をいただき、いよいよ作業が始まりました。


最初はヒヤヒヤするくらいぎこちない様子でしたが、やっと調子が出てきて、いい手際になってきました。笑顔も出ています。作業は割合スムーズに進み、ほどなくして四人分のざる蕎麦ができあがりました。薬味は一切ありません。蕎麦だけの味を楽しみますから何も要りませんと、おじさんがそう指定されたのです。


いよいよ試食です。自作の蕎麦を、おそるおそるおじさんに差し出す父。おじさんの箸がザルの上のお蕎麦に伸びていきました。緊張の一瞬です。箸で蕎麦をつまみ上げて、おじさんは「ほう」と言いました。「たいしたもんだ、丁寧な仕事が仕上がりに生きています」とのこと。これはアマチュアにとっての最高の誉め言葉でしょう。技術ではプロにかなうはずがないのですから、心を込めて丁寧にやる以外、アマチュアにできる努力はありません。


続いてまずつゆ無しで蕎麦を口に運びました。しばらくして、うん、これなら店に出せますよと、これまたすごい誉め言葉でした。親戚としてのリップサービスもかなりあったと思いますが、父はもう大喜びでした。あとは皆でズズーと元気な音を立てながら、楽しくお蕎麦をいただきました。


おじさんは、自分で作ると出来具合ばかり気になるし、息子さんが作ってもそう、同業者の所に食べに行っても専門的なことばかり気になって心から楽しめない、久し振りに心の底から楽しめるお蕎麦だったと、これもかなりお世辞が入っていると思いますが、とても喜んでくださいました。


あとは、おじさんと父で心ゆくまで蕎麦談義。親戚と言ってもかなり遠縁の方ですから、こんなに親しく話をしたのはお互い初めてだったようですが、プロの職人さんと趣味のアマチュアの違いはあっても蕎麦を愛する心は通じ合うようで、とても楽しそうでした。


後日おじさんから、プロの目で選んだとっておきの蕎麦粉が届きました。別便で手紙も届き、いつか遊びにいらっしゃい、そのまま住み着いてうちの暖簾を継いでもらっても構いませんといったようなことが書かれていました。もちろん冗談でしょうが、父は「食べてもらうだけでない、おもてなしの蕎麦を目指す」と、半分本気になって蕎麦打ちに励んでいます。あれだけお世辞を言われても天狗にならず研鑽に励む姿勢だけは、わが父ながら拍手です。父が退職を迎えたら、本気で蕎麦職人になりたいと言い出すかもしれません。


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「可愛いお客様がやってきた」by id:SweetJelly


以前も似たような体験が書き込まれていたと記憶していますが、それが我が家にも起こりました。わが家の庭にモップの先みたいなものがやってきて、ゴソゴソ何かをしていたのです。え?何?犬?。良く見ると、それはとてもよく手入れされたワンちゃんでした。でも、毛の色がややくすんで、しばらく放浪していた感じです。


慌てて家族を呼ぶと、母がやってきました。「あらー、こんなワンちゃんが捨てられるわけ無いから、飼い主さん探してるわねぇ」とのことで、捕まえることにしました。「早く、お母さん」「何言ってるのよ、私は犬は苦手なのよ」「ええっ、私が捕まえるの?」。


小さなワンちゃんでしたが、私は慣れていないのでこわごわです。向こうもそんなこちらの気配を察したのか、緊張しているようでした。いけないいけない。子供と接する時のことを思い出して、しゃがんでみました。出来るだけワンちゃんの目線に合わせてみようと思ったのです。それが良かったのか、ワンちゃんは警戒を解いてくれたようでした。が、手を伸ばそうとするとまた警戒します。しばらく膠着状態が続きましたが、そのうち心を許してくれたのか、く〜んと鳴いてくれました。おいでと声を掛けると、来てくれました。ワンちゃんの方から!!これでお招き完了です。玄関に入れて、扉を閉めました。


次は飼い主さん探しです。保健所と警察署に電話をしてみましたが、どちらも今のところ該当する届け出はないとのことで、しばらくは我が家で面倒を見なくてはならない雲行きになってきました。犬のことはよく分からないので、詳しい友達に電話でSOS。さっそくワンちゃんが喜びそうなフード持参で駆け付けてくれました。


犬の種類はスコティッシュ・テリア。普通は黒っぽい毛色が多いとのことでしたが、この子は明るい小麦色です。ウィートンというそうです。「スコティッシュ・テリアのウィートンは数が少ないし、この子みたいな白っぽいウィートンはさらに数が少ないから、これは飼い主さん探しのいい情報になるよ」とのこと。うわぁ博識です!助かります!やはり持つべきは友達です。


ワンちゃんは尻尾をプリプリ振りながら甘えてくれました。友達はそれを見て、よく短時間でこんなに懐いたねと驚いていました。テリアは一般に警戒心が強く、知能も高いので、とても気難しいのだそうです。「恐い思いをしてたんだねぇ、そこから助け出してくれたことに恩義を感じて、あなたに従う気になったんだよきっと」とのことでした。


独りぼっちだった寂しさを早く癒してあげるためにも、お食事タイムにすることにしました。友達が持ってきてくれたフードをお皿にあけると…。あら、いい子で待てをしています。友達が食べていいよの合図をすると、喜んで食べ始めました。「よく躾られてるね。犬を見ると飼い主さんが分かるよ。躾は愛情の一環だから、この飼い主さん、きっと今頃すごく心配してるね」とのこと。ごはんを食べて、お水も飲んで、ワンちゃんはご機嫌です。


食べてる時のワンちゃんって可愛いですね。私はそんな可愛い姿をもっと見たくて、おやつを買ってあげたくなりました。どんなおやつがいいのかなと相談すると、友達は、体調や体質が分からないうちは基本的なフードだけにしておいた方がいいとの意見です。「だめなの?」「うん。もしかすると体質的に合わない物があるかもしれないから。このフードも念のためアレルギーが出にくいのを持ってきてみたんだよ」とのことです。これは気が付きませんでした。ワンちゃんのおもてなしも、ただ喜ぶ物を出せばいいというわけにはいかないようです。


でも勉強になりました。ペットといえども、お招きから食事まで、人に対する配慮と同じような気配りが必要なんですね。特に初対面の時の心の通わせ方や、食事内容の配慮などは、人間の子供に対する時とかなり似ていると思いました。遊び方も甘え方も、表現は動物独特ですが、心は私達と変わりません。


結局、このワンちゃんは三日ほど我が家に滞在しました。三日目に飼い主さんと連絡がつき、無事元のお家に帰ることが出来ました。飼い主さんが迎えに来ると、ワンちゃんは大喜び。帰り際、ワンちゃんは私の方をじーっと見つめてくれました。門の所でお見送りです。笑顔でバイバイ。何とか玄関に入って扉を閉めるまでは、涙を流さずにいられました。犬は三日飼ったら恩を忘れないと言いますが、私の方がワンちゃんと過ごした三日間を忘れられなくなりました。


でも、飼い主さんとはその後もメールでやりとりをしていて、ワンちゃんの写真をたくさん送ってくれます。隣町のワンちゃんだったのであまり頻繁には会えませんが、時々一緒にお散歩に歩かせてもらったりもしています。また我が家にお招きしたいなぁ。その時はどんな風におもてなししましょうか。飼い主さんも交えた会食プランを想像すると、思わず顔がほころんでしまいます。


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お好み焼きを囲んで」by id:maruiti


当時、実家の近所に家族ぐるみで付き合っていたお好み焼き屋があった。
そのお好み焼き屋の姉妹(仮名:ミイちゃん、ケイちゃん)とは、年が近かったせいもあり、小さなころから仲が良く、
店に遊びに行ったり、そのうちに手伝いもするようにもなった。


店を手伝う中で、あいさつや礼儀はもちろん、客や、店の人、姉妹の両親から沢山のことを教えられた。
そのおかげで今の自分があると言っても過言ではないくらいだ。


そして十五年ほど前、その一家が引っ越すことになり、その引越しの前日に、我が家に姉妹が遊びにきて一緒に最後の食事をした。


その日のメニューは姉妹二人がわざわざ「一緒に我が家でお好み焼きを食べたい」と言ってきた。
彼女達はお店で美味しいお好み焼きを毎日のように食べているはずなのに、わざわざ母が焼くお好み焼きを食べることに。


山芋がたっぷりはいった生地は彼女達が持参してくれたので、キャベツや卵、イカや肉、チーズや餅などを我が家で用意した。
お店の鉄板で焼くお好み焼きとは火力が全然違うわよ〜と母親は言いつつも我が家で一番大きな中華なべを出して焼きながら、
台所ごしに四人で昔話に花を咲かせた。


母:「そいやミイちゃんは、昔はよくお客さんに男の子と間違えられていたっけ」
ミイ:「ショートカットだったからって間違える人は目ぇがおかしいわ」
自分:「w。そいやケイちゃんは、野菜を切るのが上手になったね〜」
ケイ:「そうよ今ではキャベツの千切りは母だってかなわないくらいよ」
自分:「お好み焼きは奥深いけど、失敗はしにくいよなぁ」
ミイ:「ところがどっこい、小麦粉と強力粉を間違えたら大変なことに」
自分・母:「どうなるの?」
ミイ:「焼いてもなかなか生地が固まらないのよ、びっくりしたわ。母が買ってきたパン用の強力粉と小麦粉を間違えたみたい」
ケイ:「山芋すったの入れて無理やり固めたっけ」
母:「将来はお好み焼き屋さんになるの?」
ミイ:「さあ、どうかな〜女優になるかも」
ケイ:「ミイは女優よりは女子プロ向きよ」


こんなたわいもない話ばかりだったが、昼前から始めた食事会は盛り上がったまま、なんと夜の九時すぎまで続いた。


最初は鉄板と違って深さがある中華なべなので、半分ほどヤキソバを入れて、たっぷりキャベツも入れてじっくりと蒸し焼きに。
途中からは餡子を入れたおやつ焼きや、チーズに餅、夕食にはキムチや明太子なども入れて変わりお好み焼きにした。


その日のお好み焼きは、母が少しでも鉄板焼きの雰囲気を出せるようにと鉄板皿に盛り付けてくれた。
焼き上がりを見計らって鉄板皿をオーブンで熱々に熱しておき、木の台にセットした鉄板皿の上の熱いままのお好み焼きをハフハフいいながら食べる。
生地が美味いので、何をいれても美味かったんだと思う。
食べるのも箸ではなく、記念にと彼女達からプレゼントされた一人一本のミニヘラ(コテ)で。


店でも箸で食べていたので、箸でなくヘラでお好み焼きを食べるのは、なんだかちょっと粋な気分になったのを今でも覚えている。


彼女らの店でいつも漂っていたお好み焼きの匂いは、いつしか暮らしの一部となっており、一家が引っ越してからは母親が代わりにお好み焼きを作ってくれるようになったため、自分にとってお好み焼きは至極身近な食事の一つになった。


そんなこともあり、我が家でのおもてなし料理として来客と一緒にお好み焼きを作ることがある。


そして自分が作るお好み焼きには、ちょっとした工夫がある。


一つは子供達の苦手な野菜、ニンジンや椎茸、ピーマン、トウモロコシをみじん切りにし、生地にたっぷり入れてキャベツや肉と一緒に焼く「攻略焼き」だ。


友人が子供と一緒に遊びに来た時も、ピーマンと椎茸を子供が苦手で食べないと言っていたが、それらを入れた「攻略焼き」を作ったら、ソースの味で上手に苦手な味がごまかされたのか、子供達はすごい勢いで食べてお代わりまでしてくれた。


また元気のない時や、楽しいこと・素敵なことがあった時には、大好きなものをいっぱい入れて焼く「大好き焼き」だ。


我が家のお好み焼きはこうしてよく「攻略焼き」だったり「大好き焼き」になったりする。


友達夫婦の引越し祝いには、桜海老、車海老、トッピングにも生甘海老をのせた海老尽くしの「大好き焼き」。
ついでに甘海老の頭はこんがりと揚げて塩をしただけで、とてもいい酒のつまみになり盛り上がった。


義弟が無事転職できた際は牡蠣を入れた「大好き焼き」を。子供はいないが、息子と波長が合うようで、叔父さんではなくお兄さんと呼んでもらってご満悦の様子。
彼は自分が滅多にしないダイナミックな体を使った遊びをしてくれるので息子は会えるのをとても楽しみにしている。
そして会いたくなると、息子は「ぼく牡蠣の大好き焼き食べたくなっちゃった、お兄さんも来ない?」と叔父を食べ物で釣ろうとするw


年末に娘が2歳になった時にもチーズとベーコン入りの「大好き焼き」を焼いた。
ベーコンとチーズの香ばしい匂いにイスの上で足をパタパタさせて喜んだ娘は、ふーふーして食べさせられるのがまどろっこしかったのか手づかみで食べようとしていた。おおっと危ない(汗)


お好み焼きそのものは特にご馳走ではないが、みんなで囲んで食べるととても楽しくて美味しいご馳走となる。
ワイワイとしゃべりながら食べるのが最高の調味料になるのかもしれない。


いつの日か鉄板付きテーブルを手に入れてお好み焼きパーティをする夢を見ながらも、専用の鉄板がなくとも家族や友達やみんなでお好み焼きを囲んで語らうのは最高のひとときだと思う。


みんなもお好み焼き焼いて、色々語って、いっぱい食べて元気になろう。


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大吟醸を飲む会」by id:momokuri3

「榮四郎」という名のお酒が手に入りました。親戚の伯父さんが、とにかくうまい酒なんだ、今度手に入れて送ってやるよと言ってくれていたお酒です。忘れた頃に届きました。


飲む前にどんなお酒かと調べてみると…。驚いたことに一升一万円の価格が付いていました。この価格、蔵元の自信のほどが十分にうかがえます。これはただものではなさそうです。


翌日職場でその話をしたら、早速飲ませろと言う人が寄ってきました。自分で買った物ならとてももったいなくて振る舞えませんが(ケチですねw)、すばらしい酒を体験させたいと贈ってくれた伯父の気持ちになると、私も仲間と一緒に味わいたくなってきました。「よし、メンバーは今ここにいる三人だけだ」。「これ以上増やすと飲める量が減るからな」。「極秘だな」。土曜の晩に決行することにしました。


さて、問題は肴です。これも私が用意しなければなりません。まだ封を切っていないお酒ですから、どんな肴が合うか見当も付きません。おそらく大吟醸なら特徴はフルーティー吟醸香。これを邪魔しない肴。ネットで調べると、味わいは淡麗辛口とのことです。私一人なら肴は不要といきたいところですが、来客を迎えますから、ここは白身魚の刺身でいってみることにしました。


さて何にしようと考えていたら、父が「俺も入れてくれるなら極上の平目を差し入れよう」とのこと。やってくる二人にもう一人増やしてもいいかと聞いたら「あのおやじさんなら大歓迎だ」と快い返事。職場からOKのメールを送ると、腕のいい板前さんに造ってもらうから楽しみにとのメールが返ってきました。


当日です。大吟醸は基本的に冷や。10℃くらいでいただきます。夏でしたので常温ではちょっとぬるい。一升瓶は冷やして待機です。友人たちがやってきました。寝間着持参で泊まる気満々です(笑)。満を持して平目の刺身を携えた父が登場。友人たちの推薦で、父が1本1万円なりの一升瓶の封を切ることになりました。


栓が抜かれ、各自の器に大吟醸が注がれました。おお、予想した通りの素晴らしい吟醸香です。吟醸香にも様々な特徴がありますが、これはたとえて言えばメロンのよう。口に含むと、すっきりとした爽やかな味わいです。「ひょ〜」「うめぇ」と声が上がりました。まずは肴なしでお酒のみを味わいました。


続いては刺身です。お、うまい!友人たちから、夏場なのによくこんないい平目があったねと声が上がりました。父は鼻が高そうでした。でも私は知っています。冬が旬の平目ですが、だからといって夏に味が落ちるわけではないのです。夏もうまいが、旬の時期に特別美味しくなる。それが平目なんですね。しかし、父の面目がありますから、ここは黙っておきましょう(笑)。


お酒はあまりグイグイやっているとすぐ無くなってしまいますから、ゆっくりと楽しみます。夏の夜でしたが、冷房はかけません。そんなことをしたら、せっかくの大吟醸のうまさが半減するからです。本当に良い酒は、自然の風の中で楽しむに限ります。暑い夜でしたが風は心地よく、窓辺の風鈴の音が爽やかでした。


刺身はたっぷり。いくら夏でもうまい平目とはいえ、これは上物です。刺身だけでも盛り上がれるうまさでした。一升空いた所でもう深夜。しかし修学旅行の夜と同じようなもので、一人世代の違うのが混ざっていますが、語らいは止まりません。そのまま夜が更けるのも忘れて、野郎トークが続きました。結局その晩は全員雑魚寝。友人たちは持参の寝間着に着替えることなく遅い朝を迎えてしまいました。四人で一升なら一人二合半。そんなに度を過ごす量ではありませんが、やはり質の高いお酒と雰囲気が、アルコール分以上に場を楽しませてくれたようです。


この時飲んだ「榮四郎」は、福島県の栄川酒造という所が作っているお酒です。福島。心配になって、今ネットで検索して調べてみました。そうしたら、


お知らせ
東日本大震災」におきまして、被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
当蔵は、大きな被害もなく、従業員一同一日も早い復興活動に努めておりますので、今後ともよろしくお願い致します。取り急ぎご報告申し上げます。
皆様のご無事を心よりお祈り申し上げます。
平成23年3月14日
榮川酒造(株) 代表取締役社長
宮森 優治
http://www.eisen.jp/top.html


とのことで、ホッとしました。皆さんも東日本のお酒を是非どうぞ。自粛などせず飲んで、被災県の経済を活性化させていきましょう。またそのうち、東日本の名酒を味わう会を催したいと考えています。



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「担任の先生が泊まっていた朝のこと」by id:Oregano


小学校の時、奇遇なことに父と担任の先生が大学時代の友人同士だったことがありました。通っていた大学は違っていたようですが、サークルの付き合いだったようです。新しい担任の先生が懐かしい友達だったことを発見した父はさっそく連絡を取ったらしく、しばらく途切れていた付き合いが復活したようでした。


父のお盆休みの朝、起きてみると、なんとリビングに先生がいるではありませんか。父とお茶を飲んでいます。ななななな、なんで!寝ぼけ眼が一瞬で覚めてしまいました。
「いやー、早起きだね、えらいえらい。・・・続きを読む

「懐かしい友達を迎えて思い出のお弁当を再現」by id:Cocoa


小学生の時、とても仲が良かった友達。転校でお別れになって、必ず手紙を書くよと約束を交わしておきながら、結局そのままになってしまっていた友達がいました。仮にその子をAちゃんと呼びます。


Aちゃん、どうしているかなぁ、まだ同じ場所に住んでいるかしらとダメモトで手紙を出してみたら、返事が返ってきました。それからは手紙やメールでやり取りを続け、去年、やっと会えることになりました。Aちゃんが私の家に来てくれることになったのです。・・・続きを読む

「エジプトの人が来訪!!日本らしいおもてなしとは何だ!?」by id:TomCat


突然、思わぬ外国の方が遊びに来てくれることになりました。
「なんかねー、これぞ日本っていうものに触れてみたいんだって」
「えー、そんなのうちじゃ無理でしょう」
「いいよ、畳があって障子があれば」
「じゃ、お花生けてお茶でも点てます?」
「うんうん、そういう感じで」
「お食事はどんなのお出ししましょうか」・・・続きを読む

「大先輩を迎えて男だけの鍋大会」by id:tough


これは自宅ではなく、一人暮らしをしていた大学時代の話です。大学生というとすぐに集まって飲み食いですが、ちょうど私の所で鍋をやると決まっていた日に、突然大先輩が加わることになりました。私達はいわゆる体育会系でした。その大先輩と言ったらやはりスポーツマン。しかもオリンピック候補にまでなった、その世界では大変なヒーローです。
「先輩に粗相があってはならんので掃除を行う」
「押忍」
てなもので、皆でボロアパートの大掃除です。・・・続きを読む

「由緒正しき神社の神主様ご来訪」by id:YuzuPON


といっても親戚ですが、縁起をたどるとかなり由緒正しき神社の神主様です。失礼があってはならないということで、大慌てで季節外れの大掃除が始まりました。屋敷は常に清浄であるべきというのが神道のしきたりですから、そういうイエでお迎えしないと失礼です。せっせと床を磨いたり、窓を拭いたり。神社でもお寺でも、掃除というと、とにかく磨きますね。磨くということが魂を磨くことにつながると考えられているようです。


庭も掃きます。神社の庭のように、きれいにきれいに掃き清めます。こうして土曜日を一日費やしてお掃除。・・・続きを読む

お食い初めby id:ekimusi


約2年ほど前の話になりますが、娘の生後百日目に行う行事、お食い初めに親族一同が集まった親族の食事会のが想い出深いです。


少人数で行う予定が総勢15人もの大人数なることがわかり、お店でしようかとも迷ったのですが、結局我が家で開催しました。
久しぶりの親族の集いですので、娘を肴にいろいろ話に花が咲きました。


食事は尾頭付きの鯛、かぼちゃの煮物、蛤のすまし汁、赤飯、小ぶりの梅干、桜茶。
大人にはちらし寿司も。主役よりも周りの方がご馳走です。・・・続きを読む

「美容師の猫子さんがやってきた!我が家で「着付けの練習」」by id:iijiman


先々月(2月)のことになりますが、近所で美容院をやっている美容師さんの「猫子さん」が、我が家にやってきました。
最初は、猫子さんから、「着付けの練習をさせて欲しい」とのメール。
で、うちの奥さんが練習台になって欲しい、と。
もちろん快諾、しようかと思ったのですが、その前に・・・家の障子は穴だらけ、襖の「朔ぴょんホール」も紙を貼って塞いだだけ。あちこちひっかき傷だらけ。どうしよう・・・続きを読む

「喜ばれる訪問と会食」by id:eiyan


 他人の家庭に訪問する時は訪問される家庭の家族が余程好んだ場合でないと本心からは喜ばれない。
 お久しぶりとか遠路はるばるの訪問だとご苦労さんという意味もあり、懐かしさも手伝って喜ばれる。
 ”良く来てくれたな〜!”との言葉が全てを語る。
 そんな大歓迎の時の会食はお料理の種類や出来不出来ではなく、心と心の触れ合いが一番の”おかず”になる。・・・続きを読む

「父親の仕事仲間の来客」by id:lepremierpas


私が子供の頃から年に一度必ず父親が父親の仕事仲間を我が家へ呼んでくるという事が毎年の定番となっていました。
私はとても人見しりが激しいのもあり毎年の行事化していたこの訪問が苦手だったのです。
10人以上の人が集まって、我が家でちょっとしたホームパーティが行われるのです。
母親が一生懸命料理を作りおもてなしをするのですが、私は見知らぬ人たちの前に出て挨拶したり会話の輪に入るなど恥ずかしく、いつも母親について台所の手伝いをしてるふりして陰に出来るだけ隠れる努力をしておりましたw・・・続きを読む

「花火パーティ」by id:sumike


 以前に住んでいた、11階のマンションの部屋からは花火が実に良く見えました。


 海の日とクリスマスイブに打ち上げられる、名古屋港の花火、6月5日には熱田神宮近くから上がる熱田まつりの花火、
8月の第一土曜日に開催される庄内川の花火と3箇所、年4回も。


 その花火に合わせて、わが家の夏の恒例行事だったのが、花火パーティです。
窓やベランダ、ルーフバルコニーから一望出来る花火を求めて毎年友達がたくさん集いました。・・・続きを読む