イエコト・ミシュラン #068 ピックアップ賞・ノミネート賞
さて、今日は“イエコト・ミシュラン”#068のピックアップ賞・ノミネート賞のご紹介です。今回は、「天然素材&天然木でお部屋の彩り方コンテスト」のテーマで、またもユニークなアイデアがずらりと並んだ素晴らしい語らいになりました! ハスの実も素敵なインテリアになる「木の実や草の実」、自然の木のカタチがそのままに美しいドアノブ「いつか取り入れてみたい天然木」、「手ぬぐいで季節を愛でる」「木製家具の温か味」「木の枝でカゴを作る」「天然コットンのタオル地を使って心地よい触感」……。多様な植物や木を使ったお部屋の彩りから、漆喰やリノリウム、障子や畳が美しい空間作りまで、今回も〈イエはてな〉ならではの新しい発想や知識をいっぱいいただき、本当に実り多いページになりました。
そんななかから、自然のカタチと天然素材の心地よさが引き出されたご提案を、★(一ツ星)〜★★★(三ツ星)のピックアップ賞&ノミネート賞に選ばせていただきました。どれもデザイン性がリラックスにもつながるナチュラルなお部屋作り、さっそく楽しんでみたいですね!
*今回のピックアップ賞は、〈みんなの住まい〉2011年3月末日公開の特集記事として編集、ご紹介させていただきます。
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★(一ツ星)
by id:momokuri3
またまた知り合いのイエの実例で恐縮ですが、細長い板に様々な布を貼り付けたファブリックパネルを使って、とてもセンスよくイエの空間を彩っている人がいます。
使う板は、幅十数cmの杉板です。建築材として最も一般的な物ですから、安価に入手することができますね。ホームセンターに行けば表面がプレーナがけされてツルツルに仕上げられている物が売られていますが、この人は表面がザラザラな状態の荒板を好んでいます。布を貼り付ける都合上、ちょっとサンドペーパーで擦って表面を整えますが、あまり深追いして磨かない方が木らしくていいと言っています。
その板に、一回り小さく裂いた布を貼り付けます。板の表面を完全に覆わず、余白というか、板の表面がわずかに露出するようにしているところが特徴的です。左右の余白は狭く、上下を広く取っていく、掛け軸のようなバランスもいい雰囲気。わざと余白を残すと、左右の間隔を揃えたり、板の縁との平行をきっちりとっていくなどの手間が掛かりますが、この人は布をハサミで切らずに手で裂いていますので、布の周囲に生まれる自然なほつれが、そうしたずれを目立たせにくくしています。
布の貼り込みに使う接着剤はごく普通の白い木工用ボンドです。杉板は目を止めておかないと樹脂やアクが染み出してきて布を汚すことがありますが、ボンドの皮膜がバリアになるようで、そうした汚れは出ていないようです。ただし、ボンドは布の表面に染み出してテカリを作りやすいので、生乾きのうちによく水拭きして落としておくのがコツだとか。どうしても残ってしまうテカリは、乾燥後にブラシで擦って消していくそうです。こういうやり方で対処できる質の布を使っていくのも、美しく仕上げるためのコツの一つでしょうね。木綿や麻などの素朴な反物は、こうした処理に向くようです。
こうして作った縦長ファブリックパネルを、窓に挟まれた狭い壁面などに下げて飾ります。広さのある壁面にも段差を付けながら複数並べて配置。空間が布のモザイクで彩られます。一部のパネルはライティングレールに配置されたレフランプでライトアップできるようにもなっていて、主照明を落としてその明かりだけ部屋を照らすようにすると、布地から乱反射された光が空間を彩って、これまた面白い効果が醸し出されます。
この細長ファブリックパネルは、古着をほどいて水洗いし、薄く糊を付けて板に張り付けて布を再生する、昔ながらの「洗い張り」の風景からインスパイアされたものとのことですが、時々掛け替えられる様々なパネルは、まるでイエがミュージアムになったような楽しさも醸し出しています。
使う布はあくまで端切れ。中途半端な大きさの布が複数組み合わさって貼り込まれているパネルもあり、ほとんどお金をかけていないところもすばらしい。有り合わせの物から思わぬ美の組み合わせが生まれてくる。そういう自作の良さがとてもよく現れた作品群になっています。
最後にご本人の言葉を紹介しておきます。
「インテリアに金をかけない素っ気ない家だからこそこういうやり方で壁が遊べる」
なかなか名言だと思います。
★★(二ツ星)
私は今、杉丸太のベッドで眠っています。間伐材の丸太をログハウスの要領でノッチを刻んで積み上げ、上にスノコを組み、マットレスを敷いたもの。もちろん手作りです。丸太の表面は皮をむかず、擦れてボロボロ落ちる部分を削り落としたのみ。野趣満点のベッドです。
ベッドの横に立てるスタンド照明も作ってみました。使った木は、知り合いの家で枝打ちされた柿の枝です。枝と言ってもなかなか立派な太さでしたので、木の台を付けて枝を直立させ、さらに枝分かれしている頑丈そうな枝の先に、昔のランプのレプリカをぶら下げました。その内部にLEDを仕込んで完成です。昨年、ススキでフクロウを作って、枝の上に止まらせました。
http://q.hatena.ne.jp/1191387748/119489/#i119489
ススキの穂でフクロウさん作り(id:CandyPotさん)
ついでに、寝ていない時にベッドの上に掛けておく布も、草木染めでやってみることにしました。使ったのはやはり杉です。杉の葉っぱ。ハイキング行った時に枝打ちの現場に出会い、落とされた枝から葉を頂いてきました。それを細かく切って煮出して、下処理をした布を染めてみました。詳しいやり方は専門のサイトなどをご覧いただきたいと思いますが、結果は、灰で媒染したら、優しい茶色というかオレンジ色というか、なんともいい感じに染まりました。ベッド素材の樹皮と良く合います。あまり濃く染めなかったので(染まらなかったので?)、それが部屋に明るい雰囲気をもたらしてくれています。工作メインの私としては染色は全く畑違いでしたが、こういうハンドメイドも楽しいですね。
さらに、見かけは何も変化しませんが、森の香りで寝床を彩る「モミの木の香りの枕」
http://q.hatena.ne.jp/1219812252/182245/#i182245 (id:momokuri3さん)
も導入してみました。これはモミの葉を陰干しにして枕に仕込んだ物で、爽やかな森の香りが広がります。北海道・下川町の森林組合が作っていて通販でも買えますが、私の場合は知り合いの家でモミの木の剪定があってたくさんの葉が手に入ったので、自分で乾燥させて作ってみました。枝などを除いて葉の部分だけを取り出し、ザルに広げて風通しの良い場所で陰干し。それを通気性の良い木綿の袋に封入して、愛用の枕の中に仕込んでみました。
私は寝しなにラジオを聞くのが好きなので、ベッド用木製ラジオも作ってみました。木でケースを作り、ツマミ類も木の枝を輪切りにして自作。中に中波ラジオ用ICを中心に組み立てた電子回路とスピーカーを組み込みました。電池ケースも組み込んで、アダプタを抜くと電池でも動作する仕様にしたので、停電時の情報収集用にも使えます。
部屋全体をトータルにコーディネイトして行くにはそれなりのセンスが必要ですが、ベッド周りなどの限定したスペースなら、かなり気楽に取り組んでいくことが出来ます。ベッドのような大物家具の自作はちょっとやりすぎという感じもありますが(私の場合は近所のアパートで一人暮らしを始めた親戚の子にベッドをあげてしまったのでこんな工作とあいなりました)、何かテーマ性を持ったファブリックと小物とアロマの組み合わせといったアプローチなら、どなたでも簡単に楽しんでいくことが出来ると思います。
★★★(三ツ星)
今までも何度かイエはてなの語らいに登場してきた漆喰も、素晴らしい天然素材ですね。昔ながらの漆喰は、石灰岩に塩を加えながら焼いていく「塩焼き灰」が主原料。これに「つた」(あるいは「すさ」)と呼ぶ麻などの繊維と、塗りやすくするためのフノリ等を加えた物でした。現代の調合漆喰には「つた」に化学繊維が使われたり、フノリの代わりに合成樹脂が使われたりしている物もありますが、今でも100%天然素材の漆喰はありますし、自分で調合することも出来ます。
私も漆喰塗りに挑戦したくなりましたが、イエの壁に塗る度胸はありませんでしたので、ちょっとしたアートパネル作りを楽しんでみることにしました。パネルの材料は、枠になる木、ベニヤ板、そして石膏ボードです。
まず木で枠を組み、そこにベニヤ板を打ち付けました。写真パネルなどは「日」の形に木枠を組んでベニヤ板を張り、枠のないベニヤ板側を表として使いますが、この用途では、木枠を「ロ」の字型に組んでベニヤ板を張り、枠のある側を表として使っていきました。パネルを壁に見立てると、木枠が柱や長押などに相当することになります。さらに枠の大きさぴったりの石膏ボードをはめ込んで接着。この石膏ボードは漆喰の下地代わりです。
ここに、曲がりの面白い「Y」字型の太い木の枝を貼り付けました。曲がりの面白い木の枝はどの方向から見ても湾曲していて、そのままでは石膏ボードの平面に密着しませんが、要所要所を削ったり、軽く切れ込みを入れて折り取らない程度に軽く折ったりしながら、うまくボード面に沿うように加工していきました。
各部分の貼り付けには、はみ出しても漆喰の着きが悪くならないと思われる「続飯(そくい)」を用いました。続飯(そくい)とはご飯粒を練った物で、昔から建具製作などの接着剤として使われてきた物です。枝と石膏ボードの接着は、所々浮いて隙間が出来ていますので、続飯に収縮防止剤としてオガクズを混ぜた物で貼り付けていきました。天然のパテ接着剤です。
あとは続飯が乾いて十分に硬化するのを待って、石膏ボードの上に漆喰を塗り込んでいきました。続飯は水溶性ですから、もしかして漆喰の水分で溶けてばらばらになるかもと思ったのですが、この時は特にそういう問題は発生しませんでした。仕事の関係で漆喰塗りを翌週に回したのが良かったのかもしれません。良く練った続飯は、ご飯粒とは思えないほどの強固な接着剤です。天然素材って素晴らしいですね。
漆喰は素人が塗るとデコボコになりますが、あえてそれがヘタウマの味わいになるように大胆に塗り込んでいきました。やがて水分が抜けていくと、漆喰は二酸化炭素を吸収しながら固まっていきます。乾燥後の肉やせを心配しましたが、いわゆる気硬性の素材だからということなのでしょうか、枠や枝との間に目立つ隙間が空くことはありませんでした。
これで、木と漆喰による昔の民家の壁を切り取ったような、漆喰アートパネルが完成しました。漆喰にはホルムアルデヒドなどを吸着分解する機能があると言われています。このパネルは小さな物ですが、それでもごくささやかには、そんな働きもしてくれていることでしょう。大きな作品を仕上げることが出来れば、「シックハウス防止アート」などと呼べる機能性インテリアも作れるかもしれません。
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「リース飾り」by id:mododemonandato
リースというと日本ではクリスマスの時にだけ、扉に飾るものと思われていますが、欧米では年間を通して部屋にか雑多利しているようです。
もとはローマ時代から、魔よけとして行われていたのが起源といいます。
月桂樹の冠などをそのまま部屋に飾り、魔よけとしたそうです。
リースの材料は伝統的な月桂樹の他、どんぐり、松ぼっくり、シナモンスティック、そしてドライフラワーなどの天然素材が使われます。・・・続きを読む
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「ふんわりかわいい綿の実を飾る」by id:CandyPot
見た目も実際の肌触りもやさしい木綿は、自然感覚あふれる素材ですよね。その木綿の原料である、ぽわぽわの綿の実。これがまたかわいいんです。この綿の実でお部屋を彩ってみませんか。
ためしに「綿花」と「ドライフラワー」「飾る」などのキーワードを組み合わせて画像検索してみてください。こんなすてきなやり方で部屋を彩ってみたい!って思うようなすてきな写真が、いっぱい出てくると思います。綿の実独特の味わいと存在感は、きっといいお部屋のアクセントになってくれると思います。・・・続きを読む
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「木製食器のある生活」by id:Dictionary
きっかけは友人でした。
友達の家へお邪魔させて頂いた時にお料理を頂いたのですが、その時に出して頂いた食器に驚き!
私の家ではこれまでは全て洋食器で揃えてあり、いや…むしろ食器=洋食器というイメージであり、ところどころ和食を出す時は陶器や和食器を使っていました。
ところが友人の家では全て木の食器!
パスタの乗せられたお皿も木で出来ており、驚くことに皿などだけではなく、フォークやスプーンも!・・・続きを読む
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「押し花とポプリ作り」by id:nawatobi_penguin
バラの花束を頂いたことがあるので、ポプリを作ってみたことがあります。
結果は失敗…
まだ子どもだったので陰干しして乾燥してから瓶につめればよかったのにそれを知らなかったので
生の花弁を瓶に詰めてカビさせてしまったのです。
また祖母が育てた花を保存できればと押し花も頑張って作っていて、これは教本があったので成功しました。
セラミックタイル二枚で花を挟んでレンジで加熱して乾燥させるという方法です。・・・続きを読む