イエ・ルポ 2 #051 PickUp5



みなさまこんにちは、ハザマです。関東や西日本で「春一番」が吹きましたね〜♪ 東京も急に春めくあたたかな陽気です。昨日は昼間にお散歩に出ようとしたマンション入口で、うちの上階にワンコと暮らしている気のいいお兄さんと鉢合わせ。聞くと、3月にお引っ越しされるそうで、大型ゴミを出す支度をしているのだとか。明朝におもてに出すという家具類が降ろしてあって、新品同様の棚やボックスがいっぱい。エー!これ使いたいかも! じゃ、どうぞどうぞ!ってことで、大きな棚をひとつ頂きましたw 今の時期、新年度を前にお引っ越しの方も多いのでしょうね。マチあちこちで新生活がスタートする春でもあるんだなぁと思いながら、新しい季節の風を感じるお散歩になりましたw


さて、今日は“イエ・ルポ 2”#051のピックアップ賞・ノミネート賞のご紹介です。「あなたが出会った、語りたい〈素敵な家族の肖像〉」のテーマでお寄せ下さったルポ、本当にさまざまな親子や家族の物語がいっぱいでした! 将来の理想の家族像や、あたたかな我が家族にあらためて感謝するエピソードもたくさん。いろんな目線を通して、家族の暮らしを考えさせて下さいました。また少し人生の視野をひろげてくれる素晴らしいメッセージをお届け下さったみなさま、どうもありがとうございました!


イエ・ルポ 2 #051 ピックアップ賞・ノミネート賞

#051では「あなたが出会った、語りたい〈素敵な家族の肖像〉」のテーマでご投稿頂きました。
今回も、思いもかけないような家族ストーリーをたくさん読ませて下さり、やっぱりユニークで興味深い物語を賞に選んでしまいましたw そしてとても多かったのが、みなさまのご家族の幸せを象徴する愛しいエピソード。「家族で一緒に食事」「親子で酒を酌み交わす」「親を招待する家族旅行」「話し合える家族」「ほどよい距離間を保てる家族」「離れていても絆を大切にできる家族」…。これまでずっと大きな出来事は「家族会議」で話し合うのが我が家の定例という声も多かったり、ご実家のお母様から家を離れた子供たちへ「我が家の近況」メールが送られてくるエピソードが素敵だったり。いつも誰かの笑い声につられてリビングに家族が集まってくるという楽しい光景や、子供が産まれてから笑顔がうんと増えたというお話も幸せでした〜。また、「大草原の小さな家のような家族」「磯野家&ふぐ田家」「ちびまるこ邸」といったドラマやアニメの家族像に理想を見出すメッセージにも、やっぱりうなずきましたねw


そんななかから今回も、物語のシーンが目に浮かぶかのように綴って下さったルポより、ピックアップ賞・ノミネート賞を選ばせて頂きました。こんなふうに、人に語られる家族をつくりたいなって、しみじ〜み感じさせてくれるルポばかりです!


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「ケータイ短歌家族」by id:SweetJelly


NHKラジオで「ケータイ短歌」という番組が放送されています。身近なテーマで自由に歌を詠み、それを携帯メールで投稿するという番組です。
http://www.nhk.or.jp/shibuz/tanka/


それと同じようなことを、この番組が始まる前からずっと続けているご家族がいらっしゃいます。この一家は、おじいちゃんとおばあちゃん、お父さんお母さん、そして高校生の娘さん息子さんの六人家族。


短歌はもともとおじいちゃんのご趣味で、地域の短歌サークルではリーダー的なお役目も務めていらっしゃいます。おばあちゃんもそのサークルのメンバーで、多作ではありませんが心に残る歌を詠むと評判です。


そんなおじいちゃんが、サークルの連絡用にと携帯電話を購入されました。今は中高年の皆さんも、どんどん携帯メールを使います。メールを打っているうちにだんだんキー操作が早くなって、お散歩の最中などに歌が思い浮かぶと、すかさず携帯を取り出してメモを取るようになりました。おじいちゃんいわく、風情がないと思われるかもしれないが、携帯で打っていると雰囲気が変わって、今までは出てこなかったような新しい言葉が湧いてくるんだよ、手書きの良さを尊ぶことも大切だけれど、新しい道具を使うことから導き出される感性を体験していくことも大切だねと。これは長年歌を詠み続けてこられた達人ならではの名言ですね。


ある日おじいちゃんは、おばあちゃんに携帯をプレゼントしようと思い立ちました。二人で短歌メールの交換を楽しみたいと思ったのです。街に出たついでに携帯ショップに立ち寄り、まるで少年が初恋の告白をするように顔を赤らめながら、なぁお前、私とケータイでいつもつながっていてくれないか。この時のご様子を、今もおばあちゃんは嬉しそうに話してくださいます。もちろんおじいちゃんは、やめろやめろと恥ずかしがっておられますが。


こうしてご夫婦の短歌メール交換が始まりました。おじいさんが早朝の散歩で歌を詠むと、すぐそれをメールで送信します。するとおばあさんがその感想を書いて返信します。短歌の達人同士のメール交換ですから、時にはこの言葉はこう変えた方がいいなどと添削が入ることもあります。こうしてお互いを高め合えることが何より楽しいと、お二人声を揃えておっしゃいます。


そのうち、この風変わりなメール交換に、孫の娘さんが興味を示し始めました。この時娘さんはきっと中学生くらいだったのではないかと思います。携帯を持ちたくて仕方がないお年頃ですから、短歌よりも携帯に興味をひかれたのかもしれませんが、私にも携帯買ってよ、一緒に短歌メールしようよと、おじいちゃん相手におねだりを始めました。お父さんは携帯なんかまだ早いと渋ったそうですが、おじいちゃんの仲裁で無事許可が下り、三人での短歌メール交換が始まりました。すると今度は弟さんも仲間に入りたくて仕方がありません。お姉ちゃんだけずるいよ、僕だっておじいちゃんたちと短歌やりたいと要求しはじめ、そういうことならとこれも渋々許可が下りました。


そのうち娘さんと息子さんはご両親の携帯にも短歌メールを送りはじめました。するとその瑞々しい才能にご両親はびっくり。いつの間にかご家族全員が短歌ファンになって、六人全員の間で短歌メールが飛び交うようになりました。秋の市民文化祭には、ご家族全員が普段の携帯を筆に持ち替えて、作り貯めた歌の中から何編かを選び出して短冊に書いて出品しています。全員が毎日のように歌を交換し合っているこのご家族は、今や地域の短歌ファンの間で注目の的になっています。


最近は息子さんや娘さんの携帯にファンメールが舞い込むこともあるそうです。もちろん差出人は、おじいちゃんからアドレスを教わった地域のご高齢の皆さんです。可愛らしい娘さんと爽やかなイケメン少年の息子さんは、地域のご高齢の皆さんのちょっとしたアイドルにもなっているみたいです。


家族の仲むつまじいコミュニケーションと感性の磨き合いのために情報機器を活用する、古くて新しい、とっても素敵な二十一世紀型の温かなご家族です。


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「ご両親に〈別荘〉をプレゼントしたご夫婦」by id:Cocoa


しばらく前にご近所に引っ越してきたご夫婦がいます。子供はいなくて二人住まいですが、頻繁に奥さんのご両親が訪ねてきます。奥さんとお母さんが一緒にお買い物に出かけたり、休日には四人で散歩している姿なども見られて、もうご両親はすっかり地域に馴染みきっています。
夏の終わりの日曜日に、このお宅のお庭で、バーベキューパーティーが開かれていました。もちろん出席者はこの家のご夫婦と奥さんのご両親の四人です。通りすがりに目が合ってご挨拶したら、あなたも一緒にどう?とお招きを頂いてしまいました。お言葉に甘えてお邪魔して、とてもご馳走になってしまいましたが、何より素敵だったのは、そんなお付き合いがご縁で、このご夫婦ととても仲良くなれたことでした。そして後日、なぜ奥さんのご両親がこうも頻繁に訪ねてくるのか、その秘密を知ることができたのです。
ご主人は早くにご両親を亡くされていて、結婚する時に一番嬉しかったのは、お父さんお母さんと呼べる人に再び巡り会えたことだったと言っていました。奥さんは、私じゃなくて親で選んだの?とご主人をどついていましたが、奥さんもそう言われて幸せそうでした。
このご夫婦が念願の庭付き一戸建てを手に入れる決意を固める切っ掛けになったのは、ご夫婦が同じ夜に見たという不思議な夢だったそうです。
夢の中で、ご夫婦はある中古物件を見に行きます。結局新築の夢は叶わないんだな、まぁ見るだけ見るか。そんな気持ちで中に入ってみると、なんと間取りが奥さんのご実家にとてもよく似ています。特にご両親が使っている部屋に相当する部屋は、窓の位置もそっくり。庭先の広さはずっと小さな物でしたが、あそことあそこに木を植えればそっくりになるじゃないかと、夢の中で語り合っていたそうです。
ご主人が食事の時にその夢の話をすると、奥さんも同じように夢を見ていたと分かって二人とも驚いたそうです。これは何かのお告げかもしれないと中古物件のチラシを注意してみていると、数ヶ月後に、奥さんのご実家ととてもよく似た物件に出会ったのだそうです。すぐに不動産屋さんに連絡を取って見に行くと、夢で見た物と同じではないものの、とても雰囲気が近かったのだそうです。
お二人の心の中に、また同じ考えが浮かんできました。この家に奥さんのご両親も呼び寄せたいと。しかし中高年と言ってもまだまだ中の方に近いお元気なご両親ですから、突然同居の話を持ちかけるのはいかにも将来の介護の都合を見越すようで、かえって嫌なお気持ちにさせてしまうかもしれません。そこで考えたのが「別荘」計画でした。ご実家でご両親が使っている部屋に相当する部屋を、置いてあるタンスの位置までそっくりに仕上げて、そこをご両親に自由に使ってもらう「別荘」にしてもらおうという計画です。ご両親は電車で2〜3時間の所にお住まいだそうですから「別荘」というには近すぎますが、「スープの冷めない距離」を楽しんでもらえたらと考えたそうです。
さっそくご両親部屋そっくり計画を実行に移し、新居を披露するからとご両親に泊まりがけで来ていただいて、そこで玄関の鍵の贈呈式を行ったそうです。キッチンの流し台やコンロ、棚の位置、お鍋やお皿や調味料などの位置までお母様が普段立っていらっしゃるキッチンと同じにレイアウトして、早速その夜は母と娘の二人が仲良く並んで夕食の支度をしたそうです。それから、まるで二世帯同居のような自由な行き来が始まったとのことでした。
玄関の鍵までお渡ししてプライバシーとか心配じゃないのかなぁと思ったら、ご主人がおっしゃるには、僕は全てをお見通しのお父さんと仲良く過ごしているマスオ君みたいなのがいいんだよとのこと。奥さんがおっしゃるには、波平さんとマスオさんみたいに二人して女性陣に隠れて悪さをするいい仲間なのよとのことでした。核家族でありながら二世帯同居のような暮らし方。お日様も笑っているような、とっても素敵なご家族です。


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「歴史ある木をギターにし続ける父と息子」by id:Fuel


その息子とは私の幼馴染みの同級生です。やつは音楽が好きで、中学生のころからバンドを組んで活動していました。同時に私と同じ工作好きで、色々な物作りに挑戦していました。
そんな彼が、ある日ギター作りをはじめました。ここにも自作ギターを作り上げた方がおられるようですが、音楽好きで工作好きの人は、どうしても自分の相棒は自分で作りたくなるもののようですね。
彼はお父さんも木工作が好きで色々な電動工具が揃っているという恵まれた環境にありました。その工具を借りて製作にいそしんでいるうちに、自然とギター作りが親子共通の趣味になっていったようです。
ある日お父さんが、立派なケヤキの板を持ってきたそうです。材質はよく乾燥し、おそらく数十年は経過しているという枯れ方をしていたそうです。お知り合いの親戚の古い家が解体されることになり、その一部をもらい受けてきたということでした。さっそくそれでギターを作り鳴らしてみたところ、思いのほかいい音色がしたということです。彼が言うには日本の材だと水目桜がピアノに使われたり、桂がギターに使われたりしていたことはあったが、おそらくケヤキのギターは市販品では作られたことがないだろうとのことでした。
それからというもの、この親子は思い出がこもる木を材料にギターを作ることに熱心に取り組むようになりました。お父さんのお祖父さん、つまり彼の曾祖父様は料理人だったそうですが、その使っていたまな板が、2本目の材料に選ばれました。昔のプロが使うまな板は、それは立派な大きさをしていたそうです。樹齢何年の木かはわかりませんが、きっと大変な年月をへていたものだったのでしょう。それが使われなくなって埃にまみれて朽ちていくのは本当に残念なことです。それならばいっそギターにして受け継いでいくことも許されるのではないかと、思い切って曾祖父様の形見ともいえるこのまな板にノコギリを入れることにしたとのことでした。
以降、道路の拡張で切り倒されてしまった柿の木や、畑を宅地に転用するために切られてしまった桑の木なども土地所有者にお願いして引き取ってきて、荒材に製材して乾燥中とのことです。並行してその木の植えられた年代や地域の歴史も調べ、昔のその付近の写真なども収集しているそうです。そうした資料とともに向こう十年自然乾燥を続け、その後にギターにすると言っていました。
この親子がギターの材料にするのは、そのままにしておけば燃やされてしまうか朽ちてしまうのを待つだけの木です。失われていく物を形を変えて残したい。形は変えても歴史はしっかりと記録して残したい。それがこの親子の願いです。
数年前、台風で倒れてしまった北海道大学の並木のポプラでチェンバロが製作され、その演奏会が行われたというニュースがありましたが、この親子はそれと同じことに取り組んでいます。
木はしっかり乾燥されていても、それが加工されてから落ち着くまでには、さらに長い年月を要します。切り倒されて生物学的な命は終わっても、さらに家屋やまな板といった構造材や道具としての使命を終えた後でも、楽器として新しい命を吹き込まれればそこからまた何十年と木は成長を続けていくんだと彼のお父さんは言います。朽ちていく物にもう一度命を与えていこうとするこの親子に、ただの趣味の工作の域をこえた崇高な思いを見る気がしています。


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「素敵なお産〜憧れの家族」by id:sumike


 子どもを生む少し前に、「素敵なお産をありがとう〜」という大関 洋子さんのドキュメント映画のDVD
(2008年1月にDVD化になったもの)を見ました。
 高校の先生が、昔担任をしていた16歳年下の直隆さんと2人の子を連れて再婚し、その後3人の子どもが生まれ
 出産の際には家族全員が立ち会い、5子(三男)の出産の際に当時(1987年)17歳の二子(長男)が
カメラを回し編集し映画化した感動の出産ドキュメントです。
 出産の映像というのは今でも珍しいですが、87年当時もかなり珍しく、
しかもそれが子どもたちも含めた家族全員の立ち会い出産ということで
かなりセンセーショナルな話題になったそうです。
 子連れ再婚で教師と教え子の結婚であること、お母さんは高校の先生でお父さんが主夫をしていること。
また、奥さんの方が16歳年上だということ、と一風変わった家族ですが、家族みんながとってもとっても
仲良しです。
 「素敵なお産をありがとう」は、もちろん出産を扱ったドキュメント映画ですが、
そのストーリーは、出産というよりむしろ、家族が新しい仲間をどう迎えるかという内容です。
 母親にとっても父親にとっても、また子どもたちにとっても新しい家族の誕生は、
人生の上でとても大きな事件です。
 もちろんそれは出産の瞬間だけにとどまるものではなく、家族の歴史に大きな影響を与えます。
 母親の洋子先生の足元で、へその緒をつけたままの翔くん(5子)を観て、当時はビックリ!でしたが
出産をして、これであなたと繋がっていたのね。と、生まれてからへその緒の血が収まってから
切ってしまうまでの時間、白いゴムのようなへその緒に不思議な感慨を覚えました。
 この映画を前もって見ていたおかげで、夫に、赤ちゃんが生まれる時には立ち会って
一緒に赤ちゃんを迎えてほしいと話しあうことができ無事、立ち会いの元で出産ができました。
 これから感動の出産を経験したい方
 出産の感動をもう一度味わいたい方
 家族のあり方について考えたい方
 家族と出産の感動を共有したい方
 そんな方には、是非一度この映画を見て欲しいです^^
 同じ経験を一緒に共有することにより生まれた絆と愛があふれる素敵な家族。
我が家もそんな家族になっていきたいと思っています。


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「皐月大好き親子」by id:Catnip


私は父から受け継いだ皐月を育てていますが、父が元気だった頃には、せいぜい親子の付き合いで「今年もいい花が咲いたね」と愛想を言ったり、父が仕事や旅行で家を空ける時の世話を引き受けたりしていた程度。親子で同じ楽しみを共有したことはありませんでした。
しかし、皐月展で知り合ったある親子は、情熱と愛情にかけては息子さんの方が上かもしれないというくらいの、大の皐月好きなのです。息子さんは小学校4年生。この春5年生になるという、皐月の他はサッカーが大好きな元気な子供です。この子を仮にA君と呼ぶことにします。
子供というのは一瞬もじっとしていられないくらい活動的なものです。A君もそんな活発な子供ですが、皐月を眺めはじめると、もう時間を忘れたかのように、いつまででも見つめ続けるのです。そんな息子を、お父さんは嬉しそうに見守ります。


A君が皐月に興味を持ち始めたのは、お父さんの盆栽から数本の挿し芽をもらったことに始まったそうです。皐月は一本の木が異なった柄の花を付ける咲き分けが楽しみの一つですが、挿し穂を取る位置によって、育った後の咲き分けの状態が変わってきます。品種ごとに好ましい咲き分けが得られる位置には法則性がありますが、その時A君がもらった挿し穂は、お父さんもまだそういった情報を熟知していない、手がけはじめの品種だったそうです。そこでお父さんは実験的に各花柄の挿し穂を作って、それぞれどんな花に育つかを確かめてみようとしていたのでした。おそらくその時の様子を再現すると、次のような感じだったのではないかと思います。
「なんでそんなにたくさん挿してるの?」
「皐月っていうのはどこの枝から取って挿すかで花の咲き方が変わってくるんだよ。だから色々やって試してみているんだ。」
「面白そうだ、僕も実験してみたい。」


こうして子供らしい好奇心から始まった皐月育ては、次第に深い愛情に変わっていったようです。小さな挿し穂は順調に育っていきました。A君はそれを毎日楽しそうに眺め、夏休みには僕の皐月の十年後と題した未来の皐月の夢の姿を絵にまで描いたほどだったそうです。その絵は秋の展覧会にも飾られたほどの高評価だったそうです。皐月への愛が見る人に伝わって、感動を呼んだのでしょうね。


皐月は結構早く育ちます。一年後にはまるでマツバボタンのような小さな挿し芽の数本が、可愛い花を付けたそうです。A君はお母さんに頼んでそれを写真に撮ってもらい、それをプリントアウトしたものをカードケースに入れて、通学のカバンに入れていつも持ち歩いているそうです。お父さんは「まるで恋人を見ているみたいだろう、水遣り三年と言うけれど、ああいう愛情が基本なんだって大人のこっちが教えられるよ」と嬉しそうです。


皐月は息の長いライフワークです。盆栽に仕立てられる大きさに育ってから、さらに20年、30年、40年と丹誠込めて育てていって、やっと皐月展のポスターになるような立派な木になっていきます。大人になってから盆栽に目覚めた人は、既にある程度盆栽の形になっている物を手に入れるか、新木から育てる場合は完成形を見ることより、盆栽として形作っていく過程を楽しむことが中心となっていきます。しかしA君の場合は、自分の手で挿した皐月と一緒に育って、一緒に大成していけるという夢があります。お父さんはそれが何より嬉しいと言っています。


ちなみにA君は、今年のバレンタインに本命チョコをもらったそうです。お相手はなんと、さつきちゃんという名前の女の子だそうです。お父さんがこっそり私に教えてくれました。
「僕も女房とは幼馴染みでね。恋愛も皐月のように長くじっくり育てていくのがいいよ。まるで初めての品種を挿した時みたいに、あいつらのこの先が楽しみで仕方ないよ。」
と杯を傾けるお父さんは本当に幸せそうでした。


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「衝突はフェアな勝負で解決していく何でも勝負親子」by id:momokuri3


とかく父親と息子というのは衝突しがちだと思いますが、どんな衝突もフェアな勝負で解決するという親子がいます。
はじまりは息子がまだ小学生だったころ、テレビのチャンネル争いでジャンケン勝負をしたことからだったといいます。それからは、何か衝突するたびにジャンケン勝負。その当時に聞いた話しを再現すると、おそらくこんな感じだったのだろうと思います。
「早く風呂に入りなさい」
「このテレビ見てからでいいでしょう、お父さん先に入ってよ」
「だめだ、寝るのが遅くなってしまうぞ」・・・続きを読む

「ひきこもりでもいい、イエを仕事場にしてしまえば」by id:watena


そのイエの息子さんは、典型的なひきこもりでした。ご両親はそのことでずいぶん悩んでいたようです。しかしある時、車の中で聞いていたラジオから、こんな言葉が流れてきたそうです。「ひきこもりは昔からいた。でも昔はみな親の家業を継いで家族と一緒に仕事をしていたから、そんなことは何の問題にもならなかった」。お父さんはその言葉にハッとしたそうでした。
そうだ、イエから出られないならイエを仕事場にしてしまえばいい。他人と順応出来ないなら家族と一緒に仕事をすればいい。・・・続きを読む

「本当の親じゃないからできる愛し方もある」by id:YuzuPON


高校の友人の家に遊びに行った時のことでした。高校生が外で会わずに相手の家に行くというのは、けっこう珍しいことだと思います。家という存在を疎ましく思う歳ごろ、それが10代というものです。しかし彼は、家に友だちを招くことを好んでいました。
「なんかお前って珍しいよな」
と言うと、彼はいたずらっぽく笑いながら、もっと面白いこと教えてやろうか、と言ってきたんです。何だよと聞くと、うちの両親てほんとの親じゃないんだぜと。一瞬私は狼狽しました。聞いてはいけないことを聞いてしまったような気がして、ひどく動転してしまいました。・・・続きを読む

「ある過疎の村の孫とおばあちゃん」by id:TomCat


最寄り駅からバスで約1時間、終点で降りてさらに徒歩1時間半の山あいに、人口60数人という小さな集落があります。住民のほとんどが70歳以上。高齢化が進む、典型的な過疎地域です。しかし一人だけ、若い女性がいるんです。おばあちゃんと二人暮らし。ご両親は離れた町に住んでいます。
昔は、一家の稼ぎ手が一人だけ都会に出て働く、出稼ぎというのがありました。しかし今は家屋を故郷に残しながら、家族みんなでマチに出ていくという働き方なんですね。このご家族もその予定でした。・・・続きを読む

「歳をとっても手をつなぐ夫婦家族」by id:siuajj22


この前、祖父母の家に行った時、二人仲良く寄り添って一緒にご飯を食べて、そして手を握り合ってテレビを見ていました。
もちろん二人はすでに80歳を超えています。
もっと若いころはこのような光景は無くて、二人とももっとつんけんしていたように思います。
それが、この年齢になってから急に二人とも柔らかい表情になり、仲良く微笑み合い寄り添うようになりました。
そんな二人を見て居るとこちらまで笑顔になれるのです。・・・続きを読む

「父の子供のころ」by id:fumie15


父の子供のころは男兄弟四人にいとこが二人加わって男六人でいつも遊んでいたそうです。
父の実家には近くに大きな清流があってそこでずいぶん泳いでいたと聞いています。
男六人で山に行って巣から落ちた野鳥を拾ってきて育てて、よくなったら山に放すということもやっていたそうです。
私の祖母、つまり父の母は料亭の娘で料理が上手で美味しい料理を作ってくれたそうです。
昔は牛の肉はなかなか手に入りにくいのでラムの肉でジンギスカンをよくやった、そのときお袋は・・・続きを読む

「父猫が子育て?野良猫の家族」by id:iijiman


2004年のことになります。
うちの近所を徘徊している2匹の野良猫がいました。
私たちは、その1匹を「まひろ」、もう1匹を「にゃう子」と呼んでいました。
「まひろ」は雄、多分当時2歳くらい。「にゃう子」も同じくらい。
2匹は仲が悪く、よく、ぎゃあぎゃあとケンカをしていました。
ところが2004年の春頃、2匹が急に仲良くなってしまいました。
そして、近所のある会社の倉庫で、子猫を産んでしまいました。6匹。・・・続きを読む

「理想の家族は・・田所一家。(ぽっかぽか)」by id:nakki1342


私にとって理想な家族といったら・・ドラマにもなった”ぽっかぽか”の
なんと言っても田所一家です。それです。
(原作は、漫画)
普段は、グーたらっぽいところが多いけれど旦那さんをたててるし
娘さんが喜ぶような事もちゃんとしてくれる
その切り替えがいいし・・
旦那さんも奥さんのグ〜たらっぽいところにあきれる所もあるけれど
ちゃんとするところも見てるし・・・・・続きを読む

「家族旅行」by id:r-zone


我が家は大家族という事もあり、ほかの家庭よりは少なめだったかなと思います。
でも、その中でも一番印象に残っているのが、姉が結婚する前に皆で行った北海道旅行です。
初めての北海道でかなりワクワクして行きました。
北海道で、ホテルでの夜のこと
母が、実はこのホテルは私たちが新婚旅行で来た場所なのと言われました。
両親が新婚旅行で北海道に来た時、いつか子どもが出来たら今度は家族で来よう!と約束していたそうなんです。
これにはかなり感動しました。・・・続きを読む

「笑顔の絶えない家族」by id:koume-1124


私の家は結構笑顔の絶えない家庭だな〜と思います。
両親が今でもとても仲がいいのが秘訣なのかな?
家族間での会話も多いので、別の部屋にいても
常に笑い声が聞こえてきます。
その笑い声に皆がつられてリビングに集まるというのが
我が家の光景です。
ですので、自分の理想の夫婦は自分の両親ですね。・・・続きを読む

「今日の一枚“リブ・ラブ・スナップ”」


「今日の一枚“リブ・ラブ・スナップ”」
テーマ「リブ・ラブ〈MYウィンターカラー〉スナップ」から、今日の一枚をご紹介!
id:vivisanさん、ご投稿ありがとうございました。




枇杷の花
3年前に植えた枇杷の木に花がつきました!色がクリーム色なので気づきにくいですが、冬に咲く数少ない花で、早生のタイプは12月に咲きますが、うちのは晩成なのか今咲き始めました。この花が枇杷の実になるんだと思うと今からわくわく!花が咲くまではつぼみを守るかのようにたくさんの綿毛で覆われています。寒い冬を乗り切る知恵なんでしょうね♪


スナップコメント

枇杷の花って、こんなにきれいなんですね! はじめて見せて頂きました。
一見すると梅の花みたいで、冬らしいく凛とした表情が印象的。
お庭に植えて育ててこられたのですから、愛しさもひとしおでしょうw
これから毎年美味しい実がなって、いっそう豊かなイエの風物詩になりますように!
−ハザマ−


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