イエコト・ミシュラン #039 PickUp3
みなさまこんにちは、ハザマです。昨日の日曜日、お昼のこと…。窓を開けて部屋の片づけをしていると、風にのってどこからか、この季節もっとも魅惑的ないいにおいが…。外を見てみると、お向かいのマンションから賑やかな声が聞こえてきました。休日の焼き肉パーティだったのですね〜。お友達を招かれているようで、笑い声とおしゃべりで楽しそうなこと! バーベキューのシーズン到来だなぁとうらやまし〜くクンクンしてました(笑)。みなさまのご家族でも美味しい集い、はじまってますか? ビール片手の夏の宴、そろそろ計画したいですねー♪
さて、今日は“イエコト・ミシュラン”#039のピックアップ賞・ノミネート賞のご紹介です。今回考えて頂いたテーマは、「雨を楽しむ&役立てるイエ・プラン」、みなさま思い思いに雨の恵みと楽しみを語って下さいました。その水、音、美しさの恩恵と暮らしへの活かし方、これまでになかった発想や熟考されたプランがたくさん登場しましたね! 今回も教えられることの多かった素敵なメッセージと語らい、そして素晴らしいアイデアの数々を、みなさまどうもありがとうございました!
イエコト・ミシュラン #039 ピックアップ賞・ノミネート賞
#039は「暮らしに水の恵み!雨を楽しむ&役立てるイエ・プランコンテスト」のテーマでご投稿頂きました。
さすがは〈イエはてな〉のみなさま、まずはイエで雨を活かされている例がいろいろ。「天水桶」「家庭菜園の水やり」「雨水をメダカや金魚の水に」など、日常的な雨水利用はもちろん、イエの壁に試みられている「雨で汚れが落ちる光触媒」といった新しくクリーンな化学的技術もご紹介下さいましたね。またオーストラリアで盛んな生活用水としての利用に学ぶ「山林の保護を」というメッセージも素晴らしかった。暮らしの中の楽しみでは、「雨の音を子守歌に」「ガラスをつたう雨」「雨音を聞きながらのんびり過ごす」「たまには雨に濡れてみる」「雨上がりの虹を楽しむ」「台風が過ぎたあと、空を見上げる」「松葉の雨雫」「晴耕雨読……本を読もう」などなど。忙しい日々の中で、ふと訪れる心穏やかで美しい時間も雨の恩恵、というメッセージがいっぱいでした! なかでは、雨音は自然のやさしいゆらぎを感じさせてくれるという「1/fの雨音」や、「雨宿りという贅沢な時間」のさまざまなエピソードが印象的でした。さらに、「雨が降ったら傘さして 傘がなければ濡れてゆく そんな人生がちょうどいい」という小説家の灰谷健次郎さんの詩をご紹介下さった「雨が降ったら…」も、いつも心でつぶやいていたい素敵なメッセージでしたね!
そんななかから、暮らしに豊かな時間をもたらすユニークな発想や、素晴らしいアイデア・実践例など、★(一ツ星)〜★★★(三ツ星)のピックアップ賞&ノミネート賞を選ばせて頂きました。自然の恩恵をあらためて教えてくれるメッセージ、そして日本人ならではの自然風景への澄み渡った情緒的まなざしも感じさせてくれた語らいでした!
★(一ツ星)
積極的に雨水を利用している人の書き込みを読んで、わが家でもやってみたいと思いました。しかし大きなタンクを設置するほどの資金やファイトはなく、どうしたらいいのかなぁと考えていた時、陶器製の大きな睡蓮鉢が手に入ったんです。それもただで!!縁が欠けてしまったので捨てるというのを、弟がもらってきてくれたんです。さっそく欠けた部分に、新発売らしい凹凸面や水回りにも使えるという万能接着剤を使って、陶器のカエルさんを貼り付けてみました。宣伝通り、しっかり着きました♪
鉢はなかなか大きな物です。直径は50cmくらい。高さも同じく50cmくらいあります。ちょっとしたバケツなんかよりたくさん水が貯まります。
この睡蓮鉢で雨水を貯めるようになって、とても風情のある庭になりました。イメージとしては庭に池ができた感じです。
雨樋の途中から雨水を取り出すには、こういう器具を使いました。
http://www.ne.jp/asahi/kdp/k-design/raincatch.html
実はわが家ではこれを参考に弟が手作りしてしまったんですが(作っている会社の皆さんごめんなさい)、これは必要に応じて脱着できるので、普段は外しておいて雨の時だけ取り付けるようにすると、ビニールホースなどで睡蓮鉢の風情が壊れることがなくて、とってもいいんです。皆さんにもぜひお勧めです。
雨水利用というと大がかりな設備を考える人が多いと思いますが、10リットルくらいの水を貯めるだけなら、とても気軽に行うことができます。このくらいの水なら、こまめな人ならすぐ植物の水やりや打ち水に使ってしまうと思いますので、ボウフラの心配もありません。それでも全東京580万世帯が10リットルずつ貯めたら5千800万リットル。これを週に一度、月に4回貯めたとしたら年間で、えーっと、27億8千4百万リットル?計算合ってますか?実際には降水量に左右されますからこうはならないかもしれませんが、数がまとまったらすごいということはわかります。一軒10リットルを目標に全てのイエで雨水利用。そういうマチが作れたらすてきだと思います。
★★(二ツ星)
自然の大地は、降った雨水を地面に浸透させるとともに、それを蒸散という形で空に返してきました。しかし今の都市は降った雨を貯めておくことができないので、なかなかそれを空に返すことができません。別のツリーに雨を地下に浸透させることの重要性を詳しく説明してくれているものがありますが、私はそこに、土に染み込ませて保持した水分を空に返していく仕組みを組み合わせていきたいと思うのです。
水分を空に返していく仕組みは非常に簡単です。植物を植えればよいのです。植物は湿度の少ない時にたくさんの水分を蒸散させる性質がありますから、植物に任せておけば雨を空に返すサイクルを担ってくれると同時に、とても快適な地域が作れます。植物を「土と空をつなぐインターフェイス」として活用していくイエ・マチに努力していくことで、より効果的に雨の恵みを生かしていく都市が作れると思います。
植物がいかに水分を空気中に放出しているかについて、私は夏の道を自転車で走っている時に実感しました。そこは父の実家のある町です。照りつける強い日差しの下を借りた自転車で走っていましたが、突然空気がヒヤッとしてきたのを感じたのです。照りつける太陽は相変わらずですが、豊かな緑の林が道の片側にあり、緩やかな斜面を伝って、林の涼しい空気が降りてきていたのでした。これは感動ものの涼しさでした。
林はただ木陰があるから涼しいのではありません。光合成に伴ってたくさんの水分を蒸散させているから、その気化熱によって冷やされて、空気がヒンヤリしているのです。
植物の水分の蒸散と大気浄化の効果について、なんと中学生のグループが行った研究があります。
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/2876/zyoukasayou.htm
http://ksueda.hp.infoseek.co.jp/zyosan2.htm
これによると、日当たりのよい所に一代だけ栄えるタイプの植物は、成長が早いだけにたくさんの水分を蒸散させる。これに対して何代もに渡って安定した雑木林を形成する植物は、量は少ないが長い期間にわたって安定した蒸散が確保される、といった特徴があるようです。
早急な効果を得たい場合に適した植物と、長期間安定した効果が得られる植物とをうまく組み合わせていくと、効果的な「雨を空に返すイエ・マチ」が計画できそうですね。
また木本だけでなく草本も「土と空をつなぐインターフェイス」として有効です。水分の蒸散は光合成に伴って行われますから、日当たりの良い屋上は雨水を空に返す一等地と考えられます。草花や野菜類なら屋上でも比較的簡単に栽培できますから、雨水を栽培に活用し、光合成で丸々太った野菜などを楽しみつつ、水の循環にも貢献していくことができますね。
「雨を空に返すイエ・マチ」は、先の「街ひとつ丸ごと設計プランコンテスト」でピックアップ賞になった「緑が街を覆う、グランドカバーの街」と全く同じ設計のマチということになると思います。そこに、雨水を貯めて植物のために利用したり、土に染み込ませたりしていく努力を加えることで、
http://homepage2.nifty.com/arck/book/book3_img2.html
こういう自然の水の循環の中に健全に存在できるイエ、マチが作れるのではないかと思います。
★★★(三ツ星)
今回は「プラン」とのことですので、全くの夢の構想を書かせていただきます。
東屋、つまり公園などにある休憩用の屋根だけの小屋ですね。あれが作れたらどんなにいいだろうと思うのです。敷地面積の関係で庭には無理そうですから、市街地で実現性があるのは屋上の利用です。
なぜ雨を楽しむテーマに東屋か。それは源氏物語の第五十帖、「東屋」に由来します。この巻名は浮舟の隠れ家にやってきた薫が詠んだ歌からとられています。
以下、『源氏物語 東屋 紫式部 與謝野晶子訳』青空文庫より引用。
こう言ってとめたのは弁の尼であった。雨脚(あめあし)がややはげしくなり、空は暗くばかりなっていく。宿直(とのい)の侍が怪しい語音(ごいん)で家の外を見まわりに歩き、
「建物の東南のくずれている所があぶない、お客の車を中へ入れてしまうものなら入れさせて門をしめてしまってくれ、こうした人の供の人間に油断ができないのだよ」
などと言い合っている声の聞こえてくるようなことも薫にとって気味の悪いはじめての経験であった。「さののわたりに家もあらなくに」(わりなくも降りくる雨か三輪が崎(さき))などと口ずさみながら、田舎(いなか)めいた縁の端にいるのであった。
さしとむるむぐらやしげき東屋(あづまや)のあまりほどふる雨そそぎかな
と言い、雨を払うために振った袖の追い風のかんばしさには、東国の荒武者どもも驚いたに違いない。
この時代の東屋とは「東国の簡素な作りの住居」の意でしたが、それを現代の東屋に置き換えて、屋根の下でありながら外とひとつながりの空間で、こんな古典の物語にも思いを馳せつつ、ゆったりと雨の日を楽しむイエにしてみたいのです。
現代の東屋的空間としては、デッキやテラス、ベランダなどの空間が考えられると思いますが、それらは必ず一面が母屋につながっていますから、東屋というより、縁側に近い存在と言えます。「外」と「中」の間であることは同じですが、「外」よりは「中」寄りの空間です。
これに対して東屋は母屋から完全に独立し、四方が「外」に囲まれます。東屋は屋根の下でありながらインドアではないのです。この開放感。この屋外にポツンと点として存在する侘びの感覚。これが雨の楽しみを何倍も膨らませてくれると思うのです。
東屋の周りには、葉の大きな植物をたくさん植えましょう。雨粒が滴ると、素敵な音を立ててくれるようにです。雨の日は、都会の空気も洗い流されてすがすがしくなっています。雨は市街地にも自然の気を運んでくれる貴重な現象ですから、それを「屋根のあるアウトドア」東屋で満喫できたらすばらしいと思います。
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「雨の日はデッキブラシを持って」by id:canorps
雨が降ると、私は少し雨が小降りになるのが待ち遠しく
その瞬間を見逃さずにかっぱを着てデッキブラシをもって外に出ます。
その日は、このあとは続けて雨が降ることを祈ります。
我が家の門から玄関まではピンコロ石が敷き詰められ15〜6段の階段があり
部分的に洗い出し加工されています。・・・続きを読む
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「雨音によるマスキング効果も天の恵みと考える、豪雨の時だけ使うイエ・カラオケ装置」
by id:Oregano
私も雨水を溜めてベランダの水やりなどに使っていますが、それ以外に私は雨の恵みをどんな風に活用しているだろう、またしていけるだろうと考えてみました。そこでハッと思いついたのがこれです。豪雨の時だけ使うカラオケ装置(笑)。
子供のころ、友だちの家にカセットで鳴らす練習用ギターアンプくらいの大きさのカラオケ機があり、突然夕立に見舞われた夏の午後のひとときに、・・・続きを読む
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「雨水浸透升の実験」by id:momokuri3
以前のいわしで、都会で最も大切な雨水の利用は地下に浸透させることである、貯めて利用するのもいいが、そりよりアスファルトの下で死んでしまった土を蘇らせることが大切だ、水が通っていくことで土に酸素が呼び込まれる、ぜひ雨水浸透桝などの導入を考えてみようという趣旨の書き込みを読みました。
http://q.hatena.ne.jp/1212554541/167728/#i167979・・・続きを読む
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「マチの努力で作っていく雨水のビオトープ」by id:TinkerBell
マンション暮らしの場合、雨水を積極的に暮らしに利用していくには、かなりの困難が伴います。
ベランダ設置型の雨水タンクも売っているみたいですが、
マンションのベランダは共用部分扱いのことが多いですから、
恒久的な設備の設置は許可にならないことが多いと思うんです。
そこで、設備面での自由が制限されるマンション暮らしの人も・・・続きを読む
「今日の一枚“リブ・ラブ・スナップ”」
鰹節酒♪
某国営放送の番組で果実酒の特集があって、そのときにでていたのが鰹節酒。おもしろそうだったので作ってみました。削るタイプの鰹節が二本入ってます。実はコレ、ダシなんです。お酒と鰹節からつくるこのダシ酒は、沸騰させてアルコールをとばして使います。煮物とかにもってこいの感じ。半年ぐらい待って、居酒屋鎧の料理に使うつもりです。こういうダシのとりかたもなかなかオツですよ♪ちなみにとなりは梅醤油です。
しかし何とも贅沢ではありませんか、鰹節が2本まるごとですよね。
どんな芳しい香りのダシ酒(?)になるのか、とっても楽しみですね。
居酒屋鎧の大将もさぞ料理の腕がなることでしょう。出来上がったらぜひ聞かせて下さい!
−ハザマ−
»“リブ・ラブ・スナップ”今回のテーマはコチラから
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